――『映像研には手を出すな!』は「絶対に手を出してはいけない原作」とも言われた作品ですが、出演が決まり、台本を読んでみた感想は?
原作を読むより先に台本をいただいていたので、複雑なセリフが多くて面白いなと思っていました。それから原作を読んで独特な世界観が伝わってきて、感動する部分もありました。その作品の実写化ということですごく挑戦的だなと思いましたし、実写だからこそ出来ることがあると思ったので、純粋に楽しみでした。
――小西さんの演じるのは大・生徒会の会長を務める道頓堀透。役を演じるにあたり役作りはされましたか?
道頓堀という役は普段はすごく真面目ですがそれ故にちょっとポンコツっぽくなったり、たまに愛おしい一面がある役だったので、しっかりしているところと崩れるところのバランスに気をつけて、どうやったら面白くなるか考えながら演じていました。
――道頓堀とご自身で共通点はありましたか?
映像研の皆もそうですが、道頓堀も一つのことに対して真っすぐで熱意がある故に不器用なところがあります。その一つのことに向かっていく熱量は共感出来ました。
――道頓堀を演じる上で気をつけた点は?
道頓堀は良い意味で唯一まともというか、他の登場人物がすごく濃くて、生徒会メンバーも個性的な人が多いので、だからこそ自分はあえて普通のまともな人でいようと考えていました。その方が道頓堀というキャラクターも引き立たせられるかなと。

――英勉監督はどのような方でしたか?
英監督は面白いものを作ることが好きな方なんだなと感じました。現場でも誰よりもアクティブで、面白いシーンでも一番笑ってくださって、そのお陰ですごく良い雰囲気で楽しく撮影が出来ました。
――主演の齋藤飛鳥さんを含め映像研の3人の印象は?
皆さん本当に素敵な方でした。映像研の皆さんはセリフ回しも独特で難しい単語が多かったり普段はなかなかしないようなお芝居も多かったと思うんですけど、すごくハマっていました。あとは難しいセリフでも一切噛んだりもせず、熱量があるお芝居を最初からずっとされていたので、すごく刺激を受けました。
――撮影中の印象に残っているエピソードはありますか?
私がクランクインした日が映像研の皆さんにとって大事なシーンだったので、どんな雰囲気なんだろうとドキドキしていました。映像研の皆さんが涙を流して感情的になるシーンだったんですけど、本番前の段取りの時から熱量のある心のこもったお芝居をされていて、それに私自身すごく心を動かされて本当に感動したんですけど、現場で拍手が起こったんです。監督やスタッフさん、エキストラの皆さんからも自然と拍手が起こるぐらいすごく素敵なシーンになっていて、その思い出が特に印象に残っています。

――小西さんご自身は学生時代に部活はやっていましたか?
学生時代はボート部でした。
――なぜボート部に入ろうと思ったんですか?
川とかに行くのが楽しそうだなと思いましたし、なかなか皆がやったことのないスポーツなので、ゼロから始めるので私でも出来るのかなと思って始めました。
――小西さんから見た作品の見どころを教えてください
実写化ということで原作やアニメとはまた少し違った内容になっているかと思いますが、原作やアニメのファンの方が見ても楽しめる作品になっていると思います。あとは原作にはないマニアックな部活動も登場してくるので、好きなものがある人、マニアックな趣味がある人が共感出来る面もあるかと思うので、楽しみにしていてほしいです。