――ドラマ『ウイングマン』に出演が決まった時の心境を教えてください
決まった時は本当に嬉しかったです。マネージャーさんから電話がきたのですが、その電話を受けた場所が電車のホームだったので、ホームの端に急いで行って聞いて、涙が出るぐらい嬉しかったです。心臓もすごくバクバクして手も震えるぐらいでした。今でもその駅の近くを通ると、その時のことが思い出されるぐらい、印象深い出来事でした。
――ご家族や周りの方の反応はいかがでしたか
家族は本当に喜んでくれました!すぐに電話で伝えて、自分のことのように喜んでくれたので、私も嬉しかったです。
――原作は読みましたか?
登場人物全員が個性的で魅力たっぷりで、読んでいてすごく楽しかったです。実際に演じる時も原作ファンの方々に楽しんでいただけるように大切に演じようと思いながら読んでいました。

――台本を読んだ感想は?
桃子で言うと、原作の中ではマシンガントークをする描写が無かったのでどう演じようか台本を読んだ際に一番に考えました。撮影中に監督と相談して、令和を生きる等身大の高校生としての桃子を一緒に作り上げていきました。
――上原さんが演じる桃子にどんな印象を持ちましたか?
とても明るくて、好きなことに真っ直ぐな元気で天真爛漫な女の子なのですが、演じていて思ったのは、ヒーローのことももちろん大好きなんですけど、それに負けないぐらいヒーローアクション演劇部の先輩たちのこともきっとすごく大好きなんだろうなと思いました。
――上原さんご自身は特撮ヒーローをご覧になったことはありましたか?
『ウイングマン』に出演が決まるまではほとんど見たことが無かったのですが、桃子を演じるにあたって特撮ヒーローの作品や技、スーツの名前などをたくさん調べてから撮影に臨もうと思って、見るようになりました。
――印象に残っているヒーローはいますか?
桃子のセリフにもよく出てくるのが「宇宙刑事ギャバン」というヒーローなんですけど、私もギャバンがすごくかっこいいなと思いました。スーツも他のヒーローと少し違ってメタル仕様になっていて印象に残っています。

――演じる際に意識していたことはありましたか?
桃子は、ドラマでは原作と違い後輩として登場します。ですので、後輩らしさを意識しつつヒーロー関係の話題については先輩たちを引っ張っていけるくらいのパワーを出しながら演じることを心がけました。
――難しかった点や苦戦した点があれば教えてください
CGを使う場面もあり、自分の頭の中だけで想像して演じることが初めてで難しかったです。何もない場所にそれが実際に存在するかのように見えるように、たくさん試行錯誤をして演じました。
――ご自身と桃子で、共通点はありましたか?
私は桃子ほど好きなことに対して周りが見えなくなるぐらい夢中に喋り続けるとか、そこまで明るい性格というわけではないのですが、好きなことにすごくのめり込む部分は私も似ているところがあるなと思いました。私は結構第一印象で「大人しそうだね」、「落ち着いてるね」と言われることが多いのですが、家族や友達の前ではすごく明るいタイプで、そこも似ていたので自然体で桃子を演じることができました。
――桃子でいう特撮ヒーローのような、好きで熱中しているものは何かありますか?
私はこのお仕事が本当に大好きなんですよね。素敵な作品、役に出会えるように頑張りたいなと思っています。今はそのために自分のことを知っていただけるようにお芝居の実力をつけることに熱中しています。
――主演を務めた藤岡真威人さんはどんな方でしたか?
初めてお会いしたのが本読みの時で、藤岡さんが「おはようございます!」と言って入って来られた際に周りの空気がパッと明るくなり、ザ・主人公って感じの方だなというのが第一印象でした。撮影中も、絶対大変なはずなのに、いつお会いしても明るく周りのことをすごく良く見ている方だなと思って、同い年としても見習いたいところばかりでした。

――現場の雰囲気はどうでしたか
作品自体が楽しくて見ている人が元気になれるようなものなので、撮影現場も本当に和気あいあいとしていて、常に誰かの笑い声が響いているぐらい、すごく楽しい現場でした。スタッフさんとキャストの皆さんもすごく仲が良くて、撮影中にスタッフさんが屋台形式でそうめん、蕎麦、うどんを作ってくださり、それがとても美味しくて幸せでした。
――坂本浩一監督はどのような方でしたか
普段は穏やかですごくお優しい方なんですけど、アクションのシーンや物語の中で重要なシーンなどでは、とても熱量を持って演出してくださる方で、監督の「アクション!」を聞くと背筋がピンと伸びます。アドリブのシーンもたくさんあったのですが、その中で桃子としてヒーローの専門的なことを喋りたいなと思った時に監督に相談するとすごく色々と教えてくださって、たくさん相談に乗ってくださいました。あとは、私が準備していったものを「まず最初はやってごらん」という感じで、自由にやらせてくださったので、楽しくのびのびと桃子を演じることができたのは監督のお陰だなと思っています。