2025/02/11
山下永玖×高尾颯斗×高尾楓弥×森愁斗「ワンエンは体がでかい」「BUDDiiSは顔つきが全然違う」映画『BATTLE KING!! Map of The Mind -序奏・終奏-』インタビュー
映画『BATTLE KING!! Map of The Mind -序奏・終奏-』は、2025年2月・3月に2作連続で上映される。2023年3月に劇場公開された映画『バトルキング!!-Weʼll rise again-』の続編で、ただ喧嘩ばかりしているだけのヤンキーだった主⼈公の源⼆郎が、「仲間」と「ダンス」に出会い、仲間と共に夢に向かって駆け上がっていく⻘春物語。EBiDANメンバーが総勢16名出演し、ファンの間でも話題となった。
高坂源二郎役の山下永玖さん、直江愛之助役の高尾颯斗さん、直江龍之介役の高尾楓弥さん、山縣虎太郎役の森愁斗さんへインタビュー。
――映画『BATTLE KING!! Map of The Mind -序奏・終奏-』の製作が決まった時の心境と、台本を読んだ感想を教えてください
山下永玖(以下、山下):決まった時はめちゃめちゃ嬉しかったです。前作を撮り終えて映画を見た後に、もう1回やりたいなと思いましたし、ONE N’ ONLY主演で作る映画はそうそう無いと思うので、またメンバーと一緒に演技ができて嬉しかったのもあります。今回はより一人一人をフォーカスしているシーンが多いので、源二郎はこういう風に仲間ができていたんだと分かりますし、色んなところで友情や絆を感じられました。台本を読んだ感想は、どうなっていくんだろう、っていう。(前作で)龍之介が少年院に入って、山縣も階段から落ちて、どういう風に出てくるのかイメージが湧かなかったんですけど、まさか龍之介が闇落ちすると思わなくて……。
高尾楓弥(以下、楓弥):僕も思わなかったです(笑)
山下:予想を裏切ってきたなと、面白かったです。Jackpoz自体はヤンキーから更生してからのストーリーだったので、僕たちは演じやすかったなと思いましたが、龍之介と山縣は難しそうだなというのは感じました。
高尾颯斗(以下、颯斗):本当に嬉しかったですし、体感ではすごく早いなという感じで、もう続編やるんだというか。監督やメンバーと「続編できたら良いよね」と話していたので、まさか本当にできると思っていなかったので驚きが大きかったです。どんなストーリーになるのか皆で話して予想もしていたんですけど、台本を読んでいくうちに、どんどん皆が仲間になっていくのが面白すぎて、演じるのも完成も楽しみだなと思いました。
――話し合っていた内容は当たっていましたか?
颯斗:ここ(龍之介)がやっぱり難しくて、それはやばくない?みたいな。最後の結末も、めちゃくちゃ良い結末だなと思って、撮影が楽しみでした。
楓弥:僕も続編が決まったのは嬉しかったですし、どうなるんだろう、自分出てくるのかな?と思っていました。少年院に入っているので、もう出てきようがないよな、少年院で誰かと会うとかしかないなと思って、いざ台本をいただいた時に、少年院を出てくるところから始まるんだというのと、龍之介がめちゃくちゃやるなと。龍之介が周りの変化のギャップに耐えられない葛藤で、色んな人を巻き込んで展開されていくんですけど、本当に「お騒がせしました」っていう(笑)。すごく納得のいく結末だったので、全部見た後に「お騒がせしました」という気持ちになったのと同時に、良かったなって思いました。
森愁斗(以下、森):2年前に前作を撮り終えて公開した後も、役者としてちょこちょこやっていたんですけど、同じ役を演じるということが僕的に経験が無かったので、またこの現場に戻ってきて、同じ作品で同じ役を演じられるというのがすごく嬉しく思いました。台本をいただいてまず思ったのは、生きてた……って感じですかね。良かったなと。山縣虎太郎としてこの作品に力を添えることができるんだなと嬉しかったですし、今回はアクションだけではなく、山縣の人柄や過去とかにもフォーカスするシーンがすごく多いので、考えてやる芝居が多かったですし、その分監督と話す時間も増えたりして、より自分の中でお芝居を練ることができたんじゃないかなと思いました。自分の2年分の経験を、この作品と山縣虎太郎に落とせれば良いなという気持ちで撮影をしていました。
――前作と続いて瀧川元気監督と再タッグとなりました。撮影を通して新たな気づきや学びはありましたか?
山下:芝居は役の人生を自分でしっかり理解して、バックボーンとかも自分で考えていたりするんですけど、今回は顔で魅せるシーンも多かったです。愛之助が龍之介を助けに行って、僕もそれを後追いで行く時に、走って、止まって、顔で魅せてというのが多かったんですけど、セリフ無しで顔で表現するのはめちゃめちゃ難しいなと思いました。ナレーションとかもあるんですけど、現場では流れていないし、でも台本には書いてあるので、そういう気持ちを思いながら顔で表現するのは、難しいけどすごく大事なことだなというのを今回は学ばせてもらいました。
――表情の作り方は監督には都度相談していたのでしょうか?
山下:毎回テストでやってみて、監督がもっとこうしてほしいとか色々アドバイスをくださったり、「こういう気持ちがあるからKNOCK OUTに向かっている」みたいな、細かいところまで教えていただいたので、そこはすごく助けられました。
――颯斗さんはどうですか
颯斗:僕はダンス監修もやっていて、ダンスを監修する上で撮影しながら監督の隣でモニターを見たりしていたのもあったので、より制作サイドに立って見ていた分、続編の撮影に対する熱意みたいなものは肌で感じていましたし、シリアスなシーンも多かったので、監督もかなり熱量が入っているシーンが多かったんじゃないかなと思います。前作で描かれなかったバックボーン部分が描かれているんですけど、その設定が前作に作ってきた愛之助の生い立ちみたいなイメージとかなり近いところがあったので、そういった意味で監督と共通認識を持てていたのかなというのが、台本をもらった時点で嬉しかったです。役の細かい設定みたいなところを今回はより話し合うことができました。
――楓弥さんとも役についてお話しされていたのでしょうか
颯斗:弟ともリアルに「家庭環境はどんな感じだろうね」とか話していたんですけど、それがそのままセリフに落とし込まれていたりもしていたので、正解だったんだなってより自信にもなりました。
――キーマンとなっている龍之介はより前作との変化が大きいですが、楓弥さんは演じていてどのような学びがありましたか?
楓弥:僕は前作は可愛い弟、お兄ちゃんたちへの愛だけで行動しているみたいな感じだったんですけど、今回はより龍之介個人の人生が描かれていて、だからこそ感情的になるシーンがすごく多かった印象があります。お芝居として一発で魅せなきゃいけないとか、現場の空気感もそうですけど、映像や舞台など色んな種類のお芝居がありますが、映像も生ものなんだなと学ばせていただきました。その場の感情の動きをカメラで捉えるので、何回もやったら良いというものでもないなというところで、源二郎と対峙して初めて想いを吐き捨てる部分とかは、そこに至る期間はあまりえいくん(永玖)の顔を見られなくて、だからこそお互いが考えて作ってきたものがそこで初めてぶつかり合う感じでした。何回も撮ったりしてないですよね?あのシーン。
山下:そうだね。
楓弥:だから、これが(芝居の)面白さなんだなとか、これが奥深いところなんだなというのを撮影の節々で感じました。監督も毎回撮影前に「ここはこういうシーンで」と僕の感情をちゃんと引き出してくれるように言ってくださるので、学ぶことがいっぱいだなと思いました。
――森さんはこの作品を通して気づきや学びはありましたか?
森:前作はほとんど未経験の状態でお芝居に挑んで、今作で何ができるんだろうと思った時に、無意識にカメラの位置を意識したり、ここからここまで撮るとか、ここで切り返すからこう繋げよう、とかをできていた気がしていて。それは学びというか成長を自分でも感じています。まだ経験は浅いんですけど、撮影が回っていない時でも、次はこうやって撮るんだ、じゃあ自分はこういう風にしてみようって、前作よりも頭を使うことができたのがすごく嬉しかったところです。学んだことでいうと、どうしても自分ではたくさん出しているつもりでも、画面で見ると出ていないように感じたりすることもあって。監督から「愁斗くんの優しさが出ちゃってるから、そこはもうちょっと怒りの感情を出してほしい」という要望をたくさんいただいたシーンもあったので、そこはまだまだ伝わり切っていない部分が自分の演技の中にあるんだなと、たくさん話し合って、学びながら撮影していました。でも、前より自分から意欲的に動くことができていたと思いますし、「ここってこうした方が良いですかね」「僕はこういう風な演技を考えているんですけどどうですか」みたいな感じで、話しながら撮影を進められたのが自分の中でも経験になりましたし、楽しかったです。
――普段一緒に活動されている仲間だからこそやりやすかったり、逆にちょっと難しかったと思ったことはありましたか?
山下:メンバー同士でセリフのキャッチボールをしている時は、普段一緒にいるから空気感とかも一瞬で掴めますし、すごくやりやすいんですけど、でもやりやすいが故に、いつものワンエンの空気が出ちゃうのも難しいなと。シリアスになった時に、ワンエンって結構うるさいので、素が出ないようには気をつけていました。
――森さんはいかがでしょうか?
森:僕もいつもいるメンバーなので、ガツッと行く時は行っちゃっていいだろうってぐらいガツガツ行きましたし、近しい関係だからこそお互い分かり合えたり、「ここちょっと行くね」みたいなのを察したり話したりしたので、そこはすごくやりやすさを感じた部分です。
――高尾兄弟は実の兄弟を演じていますが、兄弟だからこそ共演して発見した意外な一面とかはありましたか?
颯斗:一緒に居すぎて意外さは少ないんですけど、役同士でのシーンになったらちゃんと龍之介と愛之助の兄弟間での芝居をできた方が良いよねと、お互いそういう意識で、いつもの自分たちの感じではない、役としての空気感にはできたんじゃないかなと思います。でも、前作よりも龍之介の役どころがキーマンすぎて!僕が参加していないシーンで闇落ちしていたので見えてもいなかったんですけど、その後に僕が登場する時に龍之介の空気感ができあがっている感じがしたので、そこはすごいなと感心というか、改めて驚きがありました。作品の中の変化に溶け込んでいて、演じる力がすごいなとシンプルに思いました。
楓弥:僕は一つ印象的だったシーンがあって、はやちん(颯斗)が「返してください、大事な弟なんです」と言うところで、多分監督と試行錯誤していたシーンじゃないかな?あまり感情的な人ではないので、思っていることもあまり言わないし、人に対して感情的なことを言うタイプではないからこそ苦戦していたのかなと思うんですけど。だから、良いのが出てOKってなった時は、絶対今のOKだって分かったんですけど、それぐらい自分的にグッときて。それは多分自分も龍之介としてちゃんと演じられたからこそだと思うんですけど、愛之助と龍之介も仲良しで、ああやって言い合うことってないので、初めてバッと言われて、心がギュッてなりましたね。
――感情的じゃないのは颯斗さんがですか?
楓弥:はやちんがですね。でも愛之助もだよね?
颯斗:愛之助も感情的じゃないかもしれないですね。割と近しい部分はあります。
――劇中の兄弟と実際のお二人、共通・共感する部分や逆にここは真逆だなと思う部分は?
颯斗:共感する部分の方が多いのかな。
楓弥:そうだね。
颯斗:兄弟の距離感みたいなものは実際に近い感じで、監督も多分当て書きしてくれた部分もあるんじゃないかなという部分も多いです。仲が良い感じとかは、前作からずっとそういう感じで書いてくれてるのかなと思います。違うところありますか?
楓弥:違うところは、根本的に多分ここの兄弟だったらこうならないっていうそもそものところだと思います。僕が何か思っていたら言うし、そこは龍之介の照れ隠しな部分と年頃的な面と、龍之介がちょっと思春期なので。(僕らは)結構何でも話すので、疎遠になってしまうというか、離れ離れになってしまうところはないです。あとはビンタとか多分しないので。(劇中で)ビンタされたんですけど……。
颯斗:分からないよそれは!もしそういう局面が来たら……。
楓弥:するかもしれない?ないことを祈りたいと思います(笑)