――ドラマ『そして、ユリコは一人になった』に出演が決まった時の気持ちを教えてください
久しぶりの連続ドラマで、さらに主演という大役を任せていただけるというのはプレッシャーもありましたが、すごくありがたいお話だなと思い、挑戦してみようと思いました。
――台本を読んでみた感想は?
お話をいただいた時は7話までの台本しか読んでいなかったのですが、最後はどのようになるのだろうとドキドキしながら楽しみにしていました。8話の台本を読んで「そういうことだったのか」と腑に落ちたことを覚えています。

――嶋倉美月役を演じるにあたって役作りはされましたか?
監督とお話した時に監督と私の間での美月像が一致していたので、役作りはスムーズに出来たと感じています。普段から、私自身がキャラクターを決め込みすぎないので、現場へ行って、矢坂百合子役の岡本(夏美)さんや他のキャストの皆さんと呼吸を合わせつつ、相手のセリフを聞いてこういう風にリアクションしようと、その都度考えるようにしていました。
――実際に演じてみてどのような美月像が作り上げられていきましたか?
美月はどんな時も落ち着いていて、彼女の冷静さは一つの軸になっていると思ったので、どのようにしたらクールに見えるか、ミステリアスさが倍増されるかを考えて演じていました。なので、私自身は地声が少し低いのですが、声のトーン自体は上げつつ落ち着いた声にして、そこに透明感があると良いなと思ったので声にそういう要素を足したりしていました。物語として百合子とのコンビネーションがすごく大事になってくるので、やり取りの中で彼女だけに見せる表情を意識して演じるようにしていましたね。
――玉城さんと美月、共通点はありましたか?
美月は客観的な目線を持っていますが、私自身もそうありたいなと思っているのでそこは似ているかなと。あとは何を考えているのか分からない感じ、というのは私もたまに言われたりするので(笑)、今活かすべきだなと思い、自分の中にある美月像に取り入れながら演じていました。
――矢坂百合子役の岡本さんとは、実際にどのようにコミュニケーションを取りながら撮影を進められましたか?
友だちと話すような感じと何ら変わらなかったですね。衣装合わせの時に初めてお会いして、それまではガールズイベントなどの時に裏ですれ違ったりとかはありましたがちゃんとお話しするのは初めてで、すごくサバサバしていて話しやすい印象でした。二人とも美月と百合子という役から離れたら、ただの女の子として色々な話をしていましたし、待ち時間も居心地が良い関係でした。
――岡本さん以外にも同年代のキャストの方が多かったかと思いますが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
今回は初めましての方が多かったですね。その中で小越(勇輝)さんが二度目の共演となりましたが、前回と二人とも役柄が違ってまた再会するという感覚は嬉しかったです。
――今回は若手の方々が作品を引っ張っていたんですね
そうですね。キャストの皆さんも本当に頼もしくて、大原(梓)さんが「まだ事務所に入って1年なんです」と言っていましたが、それを感じさせないくらいキャラクターとして演じ切っていたので、すごいなと思いました。でもお芝居以外のところでは皆で仲良く過ごしていたので、役との切り替えという点では皆プロだな……と、人間観察していました(笑)