――ドラマ『カレーの唄。』に出演が決まった時の気持ちをお聞かせください
オーディションで選んでいただいたんですけど、受かったことがすごく嬉しかったですし、カレーが好きな食べ物だったのでカレーが軸になる作品に出られるのはすごく楽しみでした。最終オーディションでは「二汰を直接見たい」と満島(真之介)さんがいらっしゃっていて、そこでお話したりセリフのやり取りをさせていただきました。
――台本を読んでみた感想はいかがでしたか?
満島さんが演じる陽一郎のお父さんの遺骨が見つかるところから始まり家族との向き合い方が描かれていて、二汰としても同級生のまどかちゃん(出口夏希)への恋もあり成長物語になっていて、台本からは温かさを感じました。

――鈴鹿さんが演じる鈴木二汰の役どころは?
弟にコンプレックスを抱えていて、自分のやりたいことである絵を描くことを表立って出来ない内気な性格なんですけど、陽一郎さんと出会って一緒に住んでいくうちに、陽一郎さんから影響を受けて徐々に心を開いていくという。弟との関係もそうですしまどかちゃんへの想いや、絵への向き合い方とか作品の中でちゃんと成長していくんです。そこを自分が演じられるのか不安もあったけどすごく楽しかったし、演じるというより素のままでいられたというか、普段喋っているような空気感のまま用意スタートってカメラを回していたのでナチュラルに入っていけました。二汰は大切に演じたいなと思えた役です。
――撮影現場の雰囲気もかなり和やかな感じ?
和やかだったと思います。監督の瀬田(なつき)さんも独特な雰囲気なんですけどとても柔らかい方で、すごくやりやすい、良い現場でした。
――鈴鹿さんと二汰で共通点はありましたか?
自分では分からないんですけど、最終オーディションで入ってきた僕を見たときに「あ、二汰だなって思った」って満島さんや瀬田さんがおっしゃっていたみたいで、脚本を読んで思い描いていた二汰の雰囲気と合っていたんだろうなと思います。
――主演の満島真之介さんの印象はいかがでしたか?
現場の隅々まで目が行き届いている方で、今ここはこうだったよね、とか消えものとかそういったものについても気配りがすごかったです。スタッフさん一人一人にも気にかけていましたし、僕にもお芝居していて「今嘘ついただろ」って言われて。満島さんには嘘つけないんですよね……悩みながら演じたりするとすぐバレちゃいました。
満島さんの考え方や生き方がすごく素敵で、取材とかでご一緒した時に言ってもらえる言葉が素敵なものばかりです。
――間近で色々と吸収出来るものが多いのではないでしょうか
現場での在り方とか、ただ演じれば良いだけではないとは思っていたんですけどそれがこの作品でより明確になった気がします。満島さんの近くにいて、ただカメラの前に立って演じるだけではだめで、一つの作品を作っている一員として存在しないといけない、ということを改めて学ぶことが出来ました。
――撮影中に印象に残っているエピソードはありますか?
撮影現場で誕生日をお祝いしてもらいました。現場で祝ってもらったのが初めてで、しかもそれがちょうど20歳の誕生日だったのでとても嬉しかったです。ケーキとお酒をいただきました。

――今回お話ごとに違うカレーが出てきますが鈴鹿さんが一番好きなカレーは?
陽一郎さんと二汰の二人でキャンプに行く回で手作りのカレーを作るんですけど、その焼きチーズカレーがめちゃくちゃ美味しかったです!美味しすぎて叫んじゃいました(笑)。川の近くでテントを張っていたんですけど、撮影自体は1月末とかでとても寒くて……でもそこで食べた温かい焼きチーズカレーは最高でした。
――焼きチーズカレーの回を観るのが楽しみです。ちなみに普段はカレーをご自身で作ってみたり、食べに行く機会はありますか?
渋谷の地下にあるカレー屋さんに食べに行きました。『カレーの唄。』に出演することが発表されてから、現場でお世話になったロケバスの運転手さんとかに「ここのカレーが美味しいよ」って情報をもらったんですけど、東京ってこんなにカレー屋さんがあるんだって驚きでした。しかもいつも食べているようなカレーもあれば、スープカレーや本格的なカレーもあって、発掘し甲斐があるので色々食べに行きたいです。
――ドラマの楽しみにしてもらいたいポイントはありますか?
やっぱりカレーじゃないですかね!ドラマの中には実際のお店も登場するので、美味しそうだなと思ったカレーがあったら食べに行ってもらいたいです。
カレーって色々なものが混ざり合って美味しくなると思うんですけど、満島さんも「監督やスタッフさん、キャスト、脚本など皆が良いスパイスになって良い作品が出来た」とおっしゃっていて。美味しいカレーのような作品になったのではないかと思います。