――桐生さん演じる熊田を初め個性的なメンバーが集まる木田ハウスですが、現場の雰囲気はどうでしたか?
アイドルメンバーでのシーンと、木田ハウスの大人の人たちとのシーンとでは全然雰囲気が違いました。やっぱり女の子同士で集まるとワイワイガヤガヤしますけど、木田ハウスのメンバーは、個性的な大人の方々でフリーダムでした。
――なるほど(笑)
ベンガルさんがとても優しくて面白くて。誰かが撮影しているカメラの真後ろで現場で使ったキノコを焼いて食べたりしてるんです(笑)。だから撮影中なのにめちゃくちゃキノコの香りがするんです。
――シリアスな場面もありつつ、そういうゆるい雰囲気もありつつですね
そうですね、あの木田ハウスの雰囲気は映像でも良い味が出せているんじゃないかと思います。
――ユカに共感した部分はありますか?
リアルだなって思ったのは、ユカがファンやアイドルオタクの人たちにいろいろ好き勝手言われてて、自分は本当はそうじゃないのにという葛藤の部分。年頃の女の子にはあると思うんです。私もお仕事始めた頃、周りにこういう印象だって言われて「そんなんじゃないよ」って思ったことあったなぁと思い出しました(笑)。
――今回の作品は熊田の青春時代の後悔が核にあると思いますが、小島さんの“青春時代の後悔”は?
私の通っていた高校は基準服はあるんですけど、私服がOKな学校だったんです。私はミニスカートがあまり好きじゃなくて、ずーっと私服で行ってたんですけど、今になって制服で通っておけばよかったってすっごく思います!今も役で着ることはありますが、やっぱり違いますよね、十代の時に……ねえ(笑)? 東京の学校だったので、制服で原宿に遊びに行きたかったです。
――小島さんからみた作品の魅力を教えてください
私だけじゃなくて、おじさまたちが奮闘している姿にグッとクると思います。そしてユカはユカで今の若い子のリアルな心境を描いているので、そういう部分も共感していただけるのではないかなと。話自体はハッピーエンドというか、観た後すっきりするお話になっているので、気軽に楽な気持ちで観に来ていただけたら嬉しいです。

――ここからは小島さん自身のお話を。デビューのきっかけを教えてください
小学校6年生の時に、父と恵比寿のTSUTAYAに行ったんです。そこで今の事務所のチーフマネージャーさんに声をかけていただいて。そのときは父も名刺を受け取ってそのままだったんですけど、中学に入るときに私がその名刺を見つけて、せっかく中学生になって“ちょっと大人になれるかも”みたいな気持もあり、新しいことを始めてみようと思って(事務所に)入りました。
――もともと芸能界に興味あったんですか?
なかったです。芸能界の仕事が何かっていうのをよくわかっていなかったので。芸能事務所っていうのも、結局入って何をするかとかさっぱりわからない状態でした。最初にテレビのお仕事をしたのは『おはスタ』でした。
――『おはスタ』がひとつの転機になったのでは?
そうですね。当時『おはスタ』の“おはガール”になってからオーディションに呼ばれる回数もすごく増えたりしたので、きっかけにはなったと思います。
――お休みの日は何をしていますか?
家でできることは全般してます。アニメや漫画、海外ドラマもすごい好きで。小説も読むし。現場でもよく仕事の合間にそれ全部詰められるねって言われます(笑)。深夜に終わっても必ずゲーム1時間はしています。
――今年プライベートで挑戦してみたいことはありますか?
インドア派な自分にはちょっとハードル高いなって思ってるんですけど、ずっと運動をね、したいっていう話をしていて(笑)。友だちがジムのインストラクターをやっているので、ジムに行ってみたいです。今年こそ行こうかなって思っているところです。
――ファンの方に一言メッセージをお願いします
こんなマイペースな感じにやってますけど、毎回毎回、撮影現場でいろんな発見をしたりできて充実しています。20代半ばの年齢になって、新しい役にも挑戦させていただくことも多くなりましたし、これからも新しい自分を出せるように頑張りたいと思います。


写真:秋葉 巧、ヘアメイク:石川 茜、文:水出 綾香