――ドラマ8『ハイエナ』に出演が決まり、弁護士役と聞いた時のお気持ちはいかがでしたか
僕としては新鮮な役柄だったので、すごく嬉しかったのと同時に、「弁護士!?」って思いましたね。弁護士って少し堅いというか、言葉遣いや礼儀の正しさとかも含めてすごく誠実なイメージがあったので、僕のことを見てくださっている方には「八木勇征、弁護士できるの?」みたいな感じに思われたと思いますし、メンバーも「弁護士なんだ!」という感じだったので、新しいことに挑戦する緊張感もありました。
――弁護士に持っていたイメージは?
以前、弁護士という役柄ではなかったんですけど、裁判を取り扱っている作品には一度映画で出演したことがあって。映画を見た時に、もちろん現実の弁護士とはまた少し違った感じなのかもしれないですけど、人を助ける、誰かを救うということに対しては同じで、取り組む過程や誰かのために動いている姿は素敵だなとすごく思います。

――台本を読んだ感想は?
撮影する前は、難しい言葉も含めたセリフの量を見て、テンポ感とか、どういう画になるんだろうなと思いました。でも実際に撮影が始まって、第1話を見たんですけど、すごくテンポ感が良かったです。最初は「ラブストーリーなのかな?」と僕は感じたんですけど、でもそれだけではなくて。裁判をするシーンで出てくるクライアントの方々のキャラクターがとても個性が強くて、それが面白かったんですよ!1時間のドラマではあるんですけど、まるで30分のドラマを見ている感覚になるぐらいテンポ感がすごく良いんですよね。そういう気持ちになったのは初めてでした。1時間だけどとても見やすいし、続きがすごく気になるというか、感情移入もすごくする作品だなと思うので、見てくださる方の感想がすごく気になりました。
――役柄の印象と演じる時に意識していたことがあれば教えてください
新人弁護士の谷原樹という役なんですけど、すごくフレッシュ感が出ていて、一条さんをとてもリスペクトしている気持ちがものすごく強い子なのかなと思います。結構正義感も強く、何事にも真っ直ぐ真摯に取り組んでいるんですけど、その気持ちが強すぎるがゆえに自分の思ったことをすぐ言葉に出しちゃうというか。そういったピュアなところもあったりして、それが撮影を進める中でコメディチックに変わったり、すごく魅力的なんじゃないかなと思ったので、プロデューサーの方や監督とも、ここはもっと明るくハキハキと、見ている人がクスッとくるような感じにと色々ディスカッションをしながら撮影をしていました。
――弁護士役で苦労したことや準備したことはありますか?
やっぱり言葉の難しさというか、僕が使ったことのない知らない言葉もたくさんあるんですね。あとは新人弁護士という役柄なので、一条さんや橋本さん(中尾明慶さん)に対して、人の名前を織り交ぜながら使ったことのない言葉を説明するシーンもあって、難しさというよりちょっとワクワクするような、挑戦するような気持ちもありました。個人的に、台本をいただいて読んでいた人の名前がちょっと違っていたり、少し難しい読み方だったりもしたので、ドライ(リハーサル)の時に修正していただくことがありました。今後はふりがなをちゃんと振っていきたいと思います(笑)

――スーツ姿でのお芝居ということで、見せ方で気をつけていたことは?
姿勢は気にしていますね。スーツだとやっぱりスタイリッシュに見えた方が良いし、立ち振る舞いというか凛としていた方が、誠実さが見えて良いかなと思って、ピシッとして撮影していました。
――篠原涼子さんや山崎育三郎さんと、先輩方が多い現場かと思いますが撮影中の雰囲気はどうですか
個人的な感覚なんですけど、めちゃくちゃ大人の余裕を感じる待機場なんですよね。ご結婚されている方も子どもがいる方も多くて、僕はそういう現場は結構初めてだったんです。最初に出演した作品から自分より年が下の子がいることが続いていて、割とわちゃわちゃしていた現場だったんですけど、でも今回はちょっと大人な感じというか、それがすごく新鮮で心地よかったりもします。
育さんとは2人のシーンもあるんですけど、ピアノや歌もものすごくお上手じゃないですか。ジャンルは違えど、歌とか曲とかミュージックビデオの話をしたり、休憩の時に僕の所属しているグループから新しく出る『FANTASTIC ROCKET』というアルバムがあるんですけど、その中の『STARBOYS』のミュージックビデオを見てくださって、色んな感想をくださったんです。僕のアーティスト業とかにもすごく興味を持って話してくださって、育さんだけではなく中尾さんもそうですし、すごくアットホームな空気感で撮影させていただいていますね。
――皆さんと打ち解けるのは早かったですか?
そうですね。育さんと中尾さんは、特にクランクインが3人でのお芝居だったので、早く打ち解けられたんじゃないかなと思います。あと、瀧本(美織)さんは、衣装合わせの時に初めてご挨拶させていただいたのですが、瀧本さんが以前、僕のグループのリーダーの佐藤大樹と一緒にお芝居をしていたので、そういったことも事前に知ってくださっていて、明るく挨拶してくださったのがすごく嬉しかったですね。

――多彩なゲストの方も見どころの一つとなっていますが、11月10日放送の第4話では同じ事務所の片寄涼太さんが出演されます。共演した感想はいかがでしたか
(涼太さんと)お芝居の現場は初めてだったので、すごく慣れないなっていう感じが最初はあったんですけど、僕が以前MC番組をしていた時に、涼太さんが一度ゲストに来てくださっていて、ソロでお会いするのが一番多いのは涼太さんなので、すごくご縁があるなと思います。撮影時には「後輩よ、頑張れ!」っていう想いをすごく感じましたし、「本当に無理せず、休む時は休んで」ってとても優しいなと思いました。でも涼太さんの役がピアニストなんですけど、ピアノを弾いている姿を撮影している時に拝見していたら、コンサートホールで本当にピアノのコンサートを見ている感覚になりました。涼太さんはピアノも弾けるので、役とマッチしていて素敵でした。
――刺激になりましたか?
もちろん刺激になりました。お芝居とアーティスト業をどのように並行しているのかとか色々お話して、すごい忙しいスケジュール感の中でやっていることを聞きました。今はアリーナツアーとホールツアーを同時並行で行っていて、撮影の前日にも公演があって、その話を本人から聞くと、僕ももっともっと気合いを入れて頑張らないと、と思いました。

――今後の見どころを教えてください
最初は敵対している凛子さんと一条さんですが、そこから色んな出来事があって、その後の展開は2人がずっと対立し続けたまま物語が進んでいくのか、はたまた新しい相手が出て来た時に協力し合うのか、一条さんのチームと凛子さんのチームがどういう絡み方をしていくのかというのは見どころだと思います。見ていて色々な考察が自由にできる作品だなと思うので、次はこうなるんじゃないかとか、以前あった出来事は何かに繋がっているんじゃないかとか、伏線も含めて自分で考察したり、友だちや家族と考察し合いながら見ていただけたらもっともっと楽しめるんじゃないかなと思います!
――谷原くんの見どころはどこでしょうか?
キーワードだけ言うと、第4話(11月10日放送予定)で居酒屋でのシーンがあるんですけど、そこはお見逃しなく!という感じです。


撮影:泉健也、ヘアメイク:大貫希代美、スタイリスト:矢島世羅