――『マイ・セカンド・アオハル』が放送中ですが、反響はありますか?
TBSの火曜夜10時の時間帯という比較的若い年齢層に見ていただける作品に出演することはこれまで多くなかったので、今回は色んな声が届いていて嬉しいです。SNSにドラマを見ながら感想を書いてくれる方もいて、こういう作品ならではだなと思います。
――作品のお話が来た時のお気持ちを教えてください
まだまだ力不足な分、頑張らないと、というのが正直なところでした。自分の力だけではなく、多くの方の支えがあって出演することができたので、嬉しかった反面、頑張らなきゃという意識の方が強かったかもしれないです。
――ラブコメディ作品への出演は初めてですか?
デビュー作の『ピーナッツバターサンドウィッチ』という作品がラブコメだったのですが、あの頃は本当に何も分かってなくて。今ですらまだまだ勉強中なのに、あの頃を思うとあまりに分かっていなかったと改めて思うし、しかも分かった気になっていた部分もあったと思います。だからこそ、今はさらに悪戦苦闘しています。
――どのようなところに難しさを感じていますか?
シェアハウスの住人の一人として、どう振る舞ったら全体としてのバランスが取れるかが難しいです。コメディの部分をどこまで振り切るのかも、作品全体を考えながら演じています。以前出演させていただいた『埼玉のホスト』では、かなり思い切ったコメディへの振り方をしていたのですが、今回の作品はまた違う。かと言って控えてばかりいたら物足りないので、そのバランスを大切にしています。

――役を演じる時に意識していることはありますか?
演じていく中で少しずつ変わっている部分もあるのですが、先輩とはどういう存在なんだろうということを考えています。寛太は大学3年生ですが、2浪しているので、佐弥子さんを除いたら実は一番年上なんです。大学1年生の龍之介(水沢林太郎さん)とは4歳も差がある。僕は大学時代、寮生活をしていたのですが、自分が1年生の時の4年生はすごく大人に見えていた記憶があって。男子4人1部屋で生活していたのですが、4年生の先輩が何事もまとめてくれるような人だったなと懐かしく思い出しました。実はその先輩が、僕の初舞台でもある『幾つの大罪~How many sins are there?~』の公演を観に来てくださったんです。大学卒業後にもそういう応援をしてくれる姿をお手本にさせていただいて、今回の作品の中では、自分がそういう存在になれるように意識しています。気軽な話もできるし、真剣な話もできる。友だちのようでもあり、でもやっぱり頼れる先輩でもある。そんな風に演じられるように心がけています。
――寛太はムードメーカー的な存在ですが、濱尾さんご自身は撮影現場ではどのような立ち位置ですか?
寛太と似ている部分があると思います!元気があってムードメーカーで、というポジションを特に最初は強く意識していました。最初はやっぱり皆固かったので、会話の糸口になるように自分から積極的に話題を振ったりして。撮影が進むにつれて、皆本当のルームメイトみたいに仲良くなったので、今は僕はそれを見守ることが増えました。
――撮影を重ねてバランスが取れてきたんですね。メイキングからも皆さんが楽しそうなのが伝わってきます
すごく良い雰囲気です!ちょっとずつ皆の素の部分が見えてきて。特に箭内(夢菜)さん、飯沼(愛)さんは最初遠慮していたところがだんだんオープンになってきて、より楽しい現場になってきました。昨日も撮影現場で盛り上がって、僕にしては珍しいくらい笑ったなぁと(笑)
――意外ですね!
箭内さんが役柄的に、今ギャルの練習をしていて。撮影の合間にも「マジヤバくない?」などギャルっぽくおしゃべりしているのですが、それに飯沼さんが参戦していて。箭内さんのピンク髪のウィッグを触りながら飯沼さんが「これブリーチ何回目?」と言ったのを見て、僕はツボに入ってしまいました(笑)

――撮影中のエピソードがまだまだありそうですが
道枝くんも天然なんです。劇中で3品料理が出てきて、そのうち2品が難しい名前の料理だったんです。お芝居の中で言わないといけなかったので、その2品はしっかり覚えたのですが、残りの1品の簡単な“ペンネ”が出てこなくなってしまっていて。そういう天然な部分が親しみやすくて素敵だなと思いました。
――広瀬アリスさんの印象はいかがですか?
広瀬さんは本当に明るい方で、現場でも常に笑っている印象です。特にすごいなと思うのが、アドリブです!監督やカメラマンがここで面白くしてほしいなぁと求めている空気感の中で、期待を超えて絶対に笑いをとるんです!僕にはまだまだできないことなので、本当に感心してしまいます。僕はありがたいことに現場で皆さんにイジっていただいて笑われているのですが、広瀬さんは自ら笑わせている。僕もそうなりたいなと憧れています。
――箭内さん、飯沼さんとのエピソードをお話いただきましたが、道枝さんと水沢さんとの男子チームでは、現場でどのように過ごされていますか?
道枝くんと水沢くんはもともと仲が良かったようなのですが、僕はその二人に入れてもらって楽しく過ごしています。あの二人の仲の良さを見ているのも楽しいんですよ。二人がご飯を食べながらYouTubeを見て笑っているのを見ているだけで、穏やかな時間を分けてもらっている気持ちになります。
――お兄さんみたいなポジションですか?
そんなこともないと思います!僕がかまってもらってる時もあります(笑)。彼らは見た目は言うまでもなく、心が本当にきれいだなと感じるんです。自分が今まで出会ってきた人の中でも、なかなかいないのではないかというくらい純粋で。そんな二人の会話を横で聞いていると、自分の心まで浄化されるようなすごくいい時間になるんです。心がきれいな者同士だからこそ、仲が良いんだなというのが伝わってきます。うまく例えられているか分からないですが、僕自身が水だとしたら、彼ら二人は天然の湧き水のようなイメージです(笑)
――濱尾さんと道枝さん、水沢さんが海辺に佇むメイキングも素敵でしたよ
彼らが素敵なんです。自分のデジカメを持っていって、彼らを撮らせてもらうこともあって。皆で撮り合いしてます。

――作品のタイトル通り、青春って現場ですね
本当に青春っぽい現場ですよ!広瀬さんが「青春してる!!」とよく言ってます(笑)
――サグラダファミリ家のロケーションもいいですよね
内観はセットで外はリアルの場所で撮影しているのですが、ものすごくいいですよね。バーベキューの撮影の時は、皆で住んでるシェアハウスというプライベート空間というリアルな感じがよかったです。こういう仕事だからこそ体験できる青春の形だし、ドラマとしてだけでなく、僕らもちゃんとその瞬間瞬間で青春を感じていますね。
――サグラダファミリ家での生活は寮生活を思い出しますか?
寮生活時代の先輩と久しぶりに連絡を取ったり、動画や写真を送ってもらったり、その時のLINEを見返したりとかするとイメージできます。今日のご飯担当が誰で、その人にお礼を言うというような当時の生活を、台本に無いところで埋めるのは意識してます。