――芸能界に入ったきっかけを教えてください
スカウトです。自分でオーディション雑誌を買ってオーディションに応募して、そこから繋がったお仕事の時にスカウトしていただきました。
――オーディションに応募しようと思ったきっかけはあったんですか?
小学生ぐらいの頃から漠然と芸能界への憧れがあって、その道に進みたいなと思っていました。高校が芸能高校だったんですけど、芸能界で活躍されている方たちが高校にいて、僕も動き出さなきゃと思って、オーディション雑誌を買って応募しました。

――小さい頃はどんな子どもでしたか?
引っ込み思案で、変なところにこだわりが強くて、人と同じものを持つのが嫌いっていう、総じて多分変わった子でした。
――具体的に、どういうところが変わっていたなと思いましたか?
例えば同じ靴下を履きたがらなくて、片方ずつ違うのを履いていました。母にも「同じ靴下を履きなさい」って言われていたんですけど、全然言うことを聞かなくて、「なんで同じ靴下を履かないの?」って言われた時に「なんで同じ靴下を履かなきゃいけないの?」って答えたりして、多分僕なりのこだわりだったんだろうなと思います。あとは思い込みが強い部分もあって、賞味期限が1日過ぎていた時に、正直1日くらいだったら大したことないと思うんですけど、そう聞いただけでお腹が痛くなったり、そういう不思議な子でした。
――何歳で芸能界に入られたんですか?
18歳なので5年前ですね。
――この5年で印象に残っているお仕事を教えてください
どの仕事も僕の中で印象に残っているんですけど、一番感情に振れ幅があったのはABEMAの『主役の椅子はオレの椅子』というリアリティー番組です。役を演じたわけではなく、飛葉大樹としての姿が数ヶ月放送されていたので、飛んでくるコメントも全て僕に向けてのコメントで、嬉しかったり悲しかったり、楽しかったり悔しかったり、人生で一番感情が振れた仕事でした。
――このお仕事を機に、仕事への向き合い方等ご自身に何か変化はありましたか?
元々等身大のまま、普通でいることを大切にしているので、仕事への向き合い方は一貫していたかもしれないです。でも、良くも悪くも僕が評価される作品だったので、必要以上の力を見せようとすることはせず、今の自分の力量で出来ることをやろうという想いをより強く認識出来た仕事だったかもしれません。
――ドラマや映画、舞台と幅広く活動されていますが、役を演じる上で大切にしていることや気をつけていることは?
僕の生活にこだわりを持たないようにしています。飛葉大樹としてのアイデンティティーを持たないというのは常に意識していて、だからいつ何時どんな役が来ても染まっていけるようにというのは心がけています。

――昨年8月には人生初ライブに出演されましたが、初ライブの感想はいかがでしたか?
ステージ上でたくさんの方が見ている中で、自分の叫びたいことを、叫びたい熱量を叫びたい音量で叫んで気持ち良かったです。あとは、ファンの方々がペンライトを準備してくださって、僕がステージに上がった時に会場が緑になって、その景色は忘れられないし、飛葉大樹としてステージに立つことの爽快感もありました。でも、いっぱいいっぱいでしたね。本番ギリギリまでずっと練習していました。
――何曲披露されたんですか?
5曲です。さだまさしさんの曲を歌いました。
――ギター自体はどれくらい前から弾かれていたんですか?
1年間くらいですかね。なので、買って4ヶ月でステージに立ちました。
――ライブを経て、ファンの方からいただいた感想で嬉しかったこととかはありましたか?
僕が投げかけたものによって涙してくれる人もいたり反応が様々あって、こんなに嬉しいことは無かったです。色んな声もありましたけど、お芝居とはまた違う刺さり方というのを肌で感じることが出来て、それが一番嬉しかったです。
――また次回、ステージに立つのが楽しみですね
やりたいですね。規模も大きくしていけたらと思います。
――最近ハマっていることは?
瞑想です。母がヨガの先生だったり、マインドフルネスの仕事をしているというのもあるんですけど、その時間はすごく大事にしています。
――大体何分くらいやっているんですか?
日によるんですけど、10分から20分くらいです。その日、何を目的に瞑想するかによって変えています。色々考えすぎて、いっぱいいっぱいになっている時は全部忘れる時間としたり、あとはスピリチュアルな話になってしまうんですけど、頭の中で自分の夢を実現したと思い描く時間を作るようにしていて。人間はそうすることによって、整合性を取るために行動が変わっていくっていう理論があるんです。そんな感じで、目的別に時間を変えています。

――休日の過ごし方は?
決まった過ごし方はしないんですけど、絶対やるのは本を読むこと、散歩をすること、ギターを弾くことです。
――本はその日のうちに一冊読んでしまうんですか?
そういう時もありますし、本の内容と自分の集中力次第なところです。先日『ママがもうこの世界にいなくても』という本を読んで、すごく読み入ってしまったんですけど辛すぎて1日では読めなくて、最後読み終わった時は涙が止まらなかったです。
――本を読もうと決めた経緯は?
昔、とあるプロデューサーさんに「10日に1冊本を読めば売れる」って言われたんです。極論なんですけど「じゃあ読もう」と思って、それからずっと読んでいます。何の本を読むかは直感で決めていて、本って巡りあわせが大事だなと思うので、パッと手に取ったり気になるなと思ったら買うようにしています。
――最近読んだ本の中で面白かった作品は?
成功哲学の話で『思考は現実化する』というナポレオン・ヒルさんの本です。哲学書みたいな感じで、ハリー・ポッターぐらい厚さがあるんです。あれは割と僕の人生観を変えてくれました。