――いよいよ『新テニミュ』がThe Final Stageとして最終章を迎えます。お話が来た時の心境はいかがでしたか?
心構えはしていましたが、お話をいただいた時は現実じゃない感じで、実感があまり持てなかったんです。今は絶賛稽古中ですが、ついに始まったんだな、という気持ちです。(※取材は8月下旬)
――寂しさはありますか?
寂しさしかないです!極力泣きたくないんですけど、やり切った時にもしかしたら泣いてしまうかもしれません。それが寂しい涙なのか、無事に終えられた喜びの涙なのか、今は分からないですが。
――『新テニミュ』では2020年12月より始まったThe First Stageからずっと、今牧さんがリョーマ役を演じられてきました。The First Stageの時とリョーマの捉え方は変わりましたか?
全然違います。クールで生意気、そしてテニスが上手というのは、誰しもが知っている情報だと思います。そこから役作りでどんどんリョーマに対する理解を深めていきました。多分演じる側からしか見えないリョーマの一面もきっとあると思います。それは僕が見つけた独自のものですが、漫画の主人公だけど、越前リョーマという一人の人間を演じようと心がけるようになってからは、見えてくるものが増えました。
――今牧さんが見つけた一面はどういった部分ですか?
例えば、テニスの試合をやっている中でも、中学生だからこの試合が終わったら山ほど宿題が待っているんだろうなとか、テニスをしているだけのリョーマではなく、越前リョーマの人生そのものを演じられたら楽しそうだなと思って、最初は漫画を見て役作りしていたのを、近所にいる中学生を観察するなどしていました。
――かなり深く掘り下げて演じられていたんですね
中学生活を送るリョーマを雲の上から見る感覚でした。ファンの皆様からは「今までにないタイプのリョーマを演じている」と言っていただいて、そういう風に捉えていただけたなら本望だなと思います。


 

――The First Stageの上演前にも取材させていただき、その時にはリョーマと似ているところは“負けず嫌いなところ”とおっしゃっていましたが、そこは一貫して変わらずですか?
変わらないです!年月を重ねるにつれて変わるのかなとか思いましたが、多分、僕の根本が負けず嫌いなところがあって。行き過ぎるとちょっと見苦しいぐらいになってしまいますが(笑)。あとはたまに生意気とも言われます(笑)。
――今でもThe First Stageの映像はご覧になりますか?
自分自身を冷やかすつもりで観ますが、下手ですね!(笑)。顔も成長期特有の丸っこい感じですし、メイクも下手で……。でも不思議なのが、その当時はメイクができていると思い込んでいたんですよね。なので、人間としても一役者としても、技術的な面でも成長できたなと実感します。
――リョーマを演じたことで、ご自身の中で変化はありましたか?
負けず嫌いの心がすごく大事だなと思いますし、あとは体力がつきました!リョーマを演じるようになってから、昔よりも打たれ強くなって、プレッシャーを感じることはもちろんありますが、そのプレッシャーすらも楽しめるようになって、本当に極限状態で限界まで来て、進化するリョーマみたいな感覚になりました。


 

――今牧さんは『テニミュ』4thシーズンでもリョーマを演じられていましたが、『テニミュ』と『新テニミュ』でリョーマに違いはありますか?
違いましたね。僕は4thシーズンの関東大会 立海公演までリョーマを演じましたが、不動峰公演から立海公演までの間でも、かなり人間としてもテニスプレイヤーとしても成長したと思います。やっぱり『新テニミュ』だと、背負うものが学校から国になるので、より一層すごいじゃないですか。中学1年生の男の子が国を背負うんですよ!そういう意味では、僕も覚悟を持って挑みましたし、多分リョーマも中学生テニストーナメントとは違うと感じていたと思います。
――今牧さんの思うリョーマの魅力はなんですか?
どこまで行ってもこの人には敵わないな、と思うところが魅力だと思います。手が届きそうで届かなくて、放っておいたらどこまでも行ってしまいそうな感じが、こっちが置いていかれるのが怖くなってしまうぐらいで。そういうところが、“テニスの王子様”なんだなと感じます。