――舞台やドラマのセリフはどうやって覚えていますか?
感情を入れずに早口に読み上げるのを、ボイスレコーダーに録音して聞いて覚えることが多いです。感情を込めて読んじゃうと、逆にそのセリフ回しで覚えちゃうので、ただ淡々と文字の音だけでまず頭に入れるってことを意識しています。
――NHK連続テレビドラマ『純と愛』や『フリーター家を買う。』などたくさんの作品に出演されていますが、一番印象に残っている作品や役どころを教えてください。
朝ドラの『純と愛』ですかね。(待田)誠っていう役をやったんですけど、その役をやるまで学園ものでもクラスの中のイケてる系の子だったり、ちょっとギャルっぽい子の役が多かったんよ。まず、見た目をきれいにみせるっていうことが大切だったんですけど、(この作品は)そうじゃなかった。常にマスクをずっとしている役で、念願の朝ドラなのに顔も見えなくて(笑)。だから目だけでお芝居しなくちゃいけない。自分が女優でやっていこうっていうのを、覚悟した作品でした。これから私は演技力を磨いて、生涯の仕事にしたいんだって改めて実感した役だったので、今でも大切な作品ですね。

――モデルとしてデビューされましたが、どのタイミングでお芝居をやっていきたいと?
12歳でモデルデビューしたんですけど、14歳のときには私はお芝居で生きていくって思ってました。身長も小さいので、ティーン誌では通用するんですけど、大人の雑誌ではなかなか難しいって思ってた時に、事務所のワークショップみたいなレッスンがあったんです。そこでお芝居が全然できなくて、出来ないからこそ、おもしろいと思ってしまって(笑)
――負けず嫌いなんですね
人に対してはあんまりないんですけど、自分に対しては負けず嫌いというか、好奇心旺盛で探究心が強いです。
――小さい頃に、影響を受けた作品はありますか?
テレビっ子だったので、ドラマを観るのは好きでした。母が木村拓哉さんのことが好きだったので、『GOOD LUCK!!』とか。
――『わかやまパンダ大使』を務めている岡本さんですが、パンダは小さいころから好きだったんですか?
そうですね。動物園に行ったときは、ぬいぐるみを買うくらいパンダが好きでした。
――大のマンガ好きだとか。たくさんマンガをお持ちですか?
そうですね。でもこの前、全部処分したんです。“本を読もう”と思って。マンガもすごく好きだし勉強になりますけど、25歳になって改めて演劇の中での有名な戯曲だったり、そういうものを段々とインプットしていかないといけない歳になっているなと最近実感していて。私は決める時はすぐに決断しちゃうタイプで、そう思った瞬間にマンガだったり、エンターテイメント性の高いものを処分して、今は昔の名作と呼ばれる作品を読むようにしています。
――ちなみに好きな作家さんは?
娯楽として読むのは、中山七里さん。ミステリーが昔からすごく好きで、それこそ小学生の時から『西村京太郎サスペンス』を読んでいたんです。赤川次郎さんから始まり、ミステリーが本当に好きで。勉強としては、文学史に出て来るような文豪のものを読んでいます。
――ご自身でミステリー作品に出てみたい?
出てみたいです!中山七里さんの中でも、映画業界をもとにした作品があって、これに出たいというのがあります。
――今後挑戦したい役どころを教えてください
今まで結構いろんな役をやらせてもらっているので、これからもそういうスタンスで、なんでもやる女優として、どんな役にも化けられるようになりたいです。今特にやってみたいのは、自分がピアノを習っていたので、そういう特技を活かせるようなピアニストやバイオリニストの役とか。そろばんをやっていたので、すごい数字に強い女の子とか(笑)。
キャラの濃い役には惹かれますね。若い博士みたいな。メガネをして、口調も声も変えたり。
――ひとりで神宮球場に行ったとか。野球が好きなんですか?
野球好きです。もともと和歌山に智弁学園っていう野球が強い高校があって応援していたので、好きなスポーツっていうと野球ですね。
――好きな球団は?
阪神です。祖父が阪神ファンで、テレビではずっと阪神戦が流れていました。
――恋愛観についてもお聞きしたいのですが、好きな異性のタイプを教えてください
然とですけど、とにかく心が優しい人がいいです。“ありがとう”“ごめんなさい”とか基本の言葉がさっとすぐ出る感じの人が理想ですね。全然、年齢とかは関係ないんですけど、器の大きい、のんびりした男性がタイプです。
――ドラマ『コウノドリ』では、母親役に挑戦していましたが結婚願望はありますか?
それはありますね。結婚願望は強いです。子供は3人以上欲しいです。
――ご兄弟はいらっしゃるんですか?
姉がいます。結構うちの家族はひとりひとり自立していて、例えばクリスマスをみんなでお祝いすることがあんまりない、サバサバした家族だったので、逆に私はそういうのを全力で楽しむような賑やかな家庭を作りたくて。
――じゃあ男の子も女の子もほしいですね
ほしいですね~。そういう経験をしてお母さん役もやって行きたいですし。しっかりと地に足つけて、歳をとった役もやっていけたらと。なんかシミシワがあるのも味になるような、そういう歳のとり方をして行きたいです。
――25歳の誕生日を迎えられて、大人の女優として、今度どうなって行きたいですか?
仕事もプライベートも誠実に。ひとつひとつの出来事を敏感に感じられるような。例えば今日天気が良いだけでも、何かを感じられるような、そういう自然の中に溶け込むような女優になりたいですし、おもしろい人間になって行きたいと思います。25歳……、もう25歳なんですよね(笑)。ちょっと背筋がしゃんとするような気ではいるので、これからまた、10代の頃からお仕事させてもらったからこその再スタートだと思っています。改めて一から頑張って行きたいです。
――オフの日は何をしていますか?
ずっと家事をしているんですよね(笑)。掃除が好きで。この間は、舞台が終わって2日間くらいお休みだったので、ずっとベランダの窓を拭いて、網戸を掃除してました。
――ではプライベートで何かしたいことは?
日本の歴史を勉強したいです。もともと歴史が苦手だったんですけど、2020年には東京オリンピックもありますし、改めて日本の良さを知りたいなと思って。だからお城や、日本のステキな場所を巡って行きたいと思っています。仕事で地方に行った時は、なるべくその土地のお城に足を運ぶようにしています。
――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします!
これからもひとつひとつ、皆さんにステキな作品を届けられるよう頑張るので、温かく見守っていただけると嬉しいです。


写真:スタジオ エフローレス 平島柄三、メイク:菅野綾香(株式会社ENISHI)