――デビューのきっかけを教えてください
雑誌『ニコラ』のモデルオーディションに合格したことがデビューのきっかけです。
――もともと芸能界に興味があったんですか?
その時は芸能界に繋がるとは思っていなくて、ただ雑誌のモデルになりたくて。
――誰か憧れているモデルさんがいらっしゃったんですか?
特定のモデルはいなくて、雑誌が大好きでした。だから『ニコラ』に出られたらいい、それだけで満足、という感じでした。
――実際、『ニコラ』の表紙を飾るようになって周囲の反応は?
私も実感がなかったし、みんなも実感がない感じで……。メイクとかしてもらって、かわいい恰好もさせてもらっていたので、普段の私と「全然違う!」って、みんな驚いていました(笑)
――声をかけられることも増えたのでは?
そうですね。友達というより、近所のおばちゃんとかに。

――東京に憧れはありましたか?
ありましたね~。(地元の)和歌山は田舎だったので、東京に行ったら“かわいい洋服が買えるところがいっぱいある!”とか、そういう気持ちはありました。
――実際に上京してみてどうでしたか?
上京するまでの12歳~15歳までの3年間も、和歌山から飛行機で通っていたので、あんまり馴染まないとか、そういうことはなかったですね。やっとこれから本格的にお仕事ができるんだと思って、楽しみな気持ちが大きかったです。
――では和歌山で過ごした幼少期。どんな子供でしたか?
活発だったと思います。昔から見た目は変わってないですし、男の子と木登りしたりするような……(笑)
――今でも和歌山時代の友達とは連絡をとったりされるんですか?
そうですね。中学校の友達とは今でも仲が良くて、よく電話をしたりします。
――どんな話を?
仕事の話が多いですね。もうみんな社会人2、3年目で、それぞれ教師だったり会社員だったりするんですけど、その話を聞いて“こういうエピソードもあるんだ”っていうことをお芝居に役立たせたりします。悩み相談を受けたりとか。
――相談は受ける側なんですね
そうですね。私はどこから社会人だったか分からないんですけど、仕事をしている期間はみんなより長いので、“こういうことで悩んでるんだけど”っていう相談をしてくれたりします。
――ご自身の悩みは人に言わない方ですか?
あんまり言わないですね。言えることが限られてくる仕事だっていうこともあるので。
――今回の舞台『ダンガンロンパ THE STAGE』は再演ということでしたが……
やっぱりアニメやゲームなどの原作があるものは、普通の舞台とまたちょっと違って特殊なので、外見から作らないとなと改めて思いました。さらにブラッシュアップしないと、と。
――具体的には?
ゲーム原作の作品は、画面から出てきたままの見た目であるのが一番だと思っているので、まずダイエットからはじめて、7キロくらい痩せました。
――ちなみにスタイル維持の秘訣はありますか?
自炊ですね。あとは運動です。学生時代は文科系でずっと運動してこなかったんですよ。
――ローソンのCMで披露されていたラインダンスはとてもお上手でした。
ありがとうございます(笑)。仕事では昔からダンスもしているんですけど、特に習ったりはしていないです。最近は、お芝居をやっていく上で、体力作りも大事にしてます。
――自炊の話が出ましたが、得意料理を教えてください
なんですかね……。なんでも。とか言って(笑)。でも、和食ですかね。煮物は得意です。
――このお仕事をされていなかったら、どんな職業につきたかったですか?
やりたい仕事はいっぱいありました。本当に好奇心旺盛な子供だったので。もともと上京しなかったら、高校からアメリカの高校に留学するつもりでした。英語を仕事にして、キャリアウーマンになりたいっていう夢があって。英語の先生に英字新聞を読みなさいって言われて読んだりしていました。記者さんとかCAさんとか、海外で頑張るキャリアウーマンになりたいっていう夢はありましたね。なりたい職業がたくさんありすぎて、わくわくしているような子供でした。
――英検、珠算、習字と多くの資格をお持ちですよね
私の住んでいた地域が、そろばんも習字も、みんなで学校終わりにランドセル背負って行くってことが多くて。当たり前というか。なので、自然と手にしていた資格だったりしますね。
――習い事をたくさんされていたんですね
していましたね~。親に感謝です。したいって言ったことはさせてくれました。力を入れてやっていたのは、そろばんとピアノですね。

――では、コツコツ勉強したりすることは嫌いじゃないタイプ?
嫌いじゃないです。小さい頃はピアノとかそろばんとか自分が練習したら練習した分だけ結果として表われるじゃないですか。たぶんスポーツとかもそうだと思うんですけど。自分が頑張れば頑張った分だけ結果が出るものがすごく好きで。自分の自信にもなるし、ただ単純におもしろいと思っていました。
――大学では映画の勉強をされていましたが、具体的には?
映画の歴史から映画制作まで幅広く、ですね。あとは演技コースに入ったので、歌、ダンス、日舞、発声とか。触り程度ですけど、表現者としての勉強はやっていました。
――仕事との両立は大変だったと思うのですが……
正直、大変ではありました。4年で卒業出来なかったら辞めるって決めていたので。一度、中退するっていう選択肢があった時もありました。でも、大学って小中高と違って半分社会人じゃないですか。入りたい大学を自分で選んで勉強して自分で頑張って。当時、私はもう一人暮らしもしていたので、誰の力も借りずに初めて頑張ったのが大学生活だったんですよ。お仕事はマネージャーさんとかいろんな方に支えてもらって出来るものですけど、大学は本当に自分の考えと努力だけで行くものだから。これを乗り越えて4年で卒業したら、これからの自分の強みになるって思って中退は辞めました。事務所の方には迷惑もかけたんですけど、今は卒業出来て良かったです。
――サークル活動をされたりとかは?
大学に行くからって仕事を断らないって決めてたんです。授業に行かなきゃならないので、“このお仕事はごめんなさい、ご遠慮したいです”っていうのは、一回も言ってないんですよ。だから、映像制作のサークルに入ったりしたんですけど、それは途中で諦めたりしましたね。