――陽介は高校の英語教師という役柄でしたが、もし飯島さんが教師だったとしたら担当する科目はなんだったと思いますか?
多分社会でしょうね。地理が得意だったので、地理の教師になっていると思います。あとは美術が好きなので美術の教師も良いですね。
――このドラマの見どころや楽しみにしてほしいところを教えてください
不倫という、普段現実ではやってはいけないことへのスリルだったり怖さだったり、可愛らしい由良の存在から明らかになる人間の欲望の塊をぜひ楽しんでいただけたらなと思います。ストーリーが進むにつれてどんどんエスカレートしていくのですが、絶対に真似しないでください(笑)。そういう作品だということを楽しんでいただけたらなと思います。

――ここからは飯島さんについてもお伺い出来ればと思います。2016年に『仮面ライダーエグゼイド』で俳優デビューされてから約8年が経ちますが、当時と比べてご自身で成長を感じるところやお芝居への向き合い方の変化は?
最初は自分ができることというのが分かりませんでした。例えば一人の人物を演じるにしても、僕が演じるのと他の人が演じるのとではキャラクターが違うじゃないですか。でもこの世界に入って「自分の表現はこういう表現なんだ」と気づかせてもらえて、飯島寛騎の持っている武器を見つけられたのが一番大きなことです。
――お芝居にやりがいや楽しさを感じるようになった瞬間は?
『仮面ライダーエグゼイド』で実際に役を演じて、1話が放送されてお声をいただいた時ですかね。今までドラマは見ていた側でしたが、本当にちゃんと見られているんだというのがお手紙や言葉でいただいて、こういう反響があるのかと、本当に作品を作っているんだと実感して、そこで気持ちが変わりました。ものづくりの楽しさに気づきました。

――これまで様々な作品に出演されている飯島さんですが、印象に残っている作品はありますか?
『ちょっと今から仕事やめてくる』という舞台で、ボロボロになる役柄だったんですけど、休演日が無く食も通らなくなって、肉体的にも精神的にもきつかったんですよね。でもそこでフラフラになりながらやっていたことで、ここまでやっちゃっていいんだ、と考え方が変わるきっかけになりました。
――お芝居をする時に大切にしていることはなんでしょうか
どの役を演じるにも自分が主演だと思ってやっているのでその気持ちを忘れずにいることです。
――今後演じてみたい役や出演してみたい作品があれば教えてください
『シンデレラ・コンプレックス』で初めて悪いキャラクターを演じることができたので、違うバージョンの、人の心が無いような悪いキャラクターを演じてみたいなと思います。あとは身体的にも精神的にも挑戦できるキャラクターを演じてみたいです。
――共演してみたい方や憧れの方はいらっしゃいますか?
この人は何者なんだろう……と思った方が役所広司さんで、『VIVANT』での死に際のお芝居にうわぁ……って。本当に死んでしまったのではないかと思うぐらいで、『すばらしき世界』でも素晴らしかったので、ご一緒してみたいなというのは目標としてあります。

――プライベートで挑戦してみたいことは?
サーフィンをやりたいです!やるやると言っていて全然やっていないので(笑)。ちょっとタイミングが無くてできていないんですけど、そろそろ30歳に近づいてきて、陸ではバイクとか車でキャンプとかやっているので、そろそろ海も良いんじゃないのかと。命に支障がない程度に、安全に楽しめるサーフィンをやりたいです。
――最後にファンの方へメッセージをお願いします
今回、『シンデレラ・コンプレックス』を見て僕のことを嫌いになる人も結構多いと思うんですよ。それはそれでいいんです。ただ、新たな飯島寛騎をぜひ見ていただきたいなと思っているので、嫌いになってもいいですし、逆にもっと好きになってもらってもいいです。一緒に作品を作っていけたらなと思っていて、どの作品もお客さまが見て完成すると思っているので、だから『シンデレラ・コンプレックス』も一緒に作って盛り上げていただきたいなと思っております!


撮影:泉健也