――物語にちなみ、もし森田さんの前に巨大な穴が現れて中に救済があると言われたら穴に入りますか?
撮影時は入りますって言っていたんですけど、ちょっといいかなと思いましたね。
――それは撮影を進めていく上で心境の変化があったのでしょうか?
予告編の穴を見て、「え?」と思って。生き物みたいにすごくうごめいていて、これはそんな早々に決断できることではないなと思いましたね。入らないかな(笑)

――作品全体の見どころは?
全体としては1話1話、色んな濃度で色んな話が展開されていて、でも面白いのが本当に個人的な小さなところに焦点を当てた話なので、もしかしたらすごく壮大なものを想像している方にとっては「なんだこれ?」と思うかもしれませんが、ぜひ8話まで見て納得してもらいたいなと。全体を見て必ず納得していただける、本当に面白くて、このドラマを好きなんだということが自慢できるぐらい面白いと思うので、8話まで楽しみにしていただけたらと思います。
――森田さんメインの回が第4話(5月7日放送)となりますが、注目してほしいポイントや楽しみにしてほしいところがあれば教えてください
自分の回のことを言うと……すごく嫌だと思います。後味が悪いと思いますし、つらかったなという気持ちばかりで。感情に焦点を当てまくっているというか、経験がある方は必ずいますし、青山を演じていて、私もたやすく思い出せる思い出がありました。あまり思い出したくないところを突かれている回だと思うので、傷ついてしまったら申し訳ないですけど……。あまり良い気持ちにはならないかもしれませんが、こんなこともあるんだと思っていただければ。人の人生で必ずあることではあるので、それを体験してもらえればと思います。

――ここからは森田さんご自身について伺います。小さい頃から芸能活動をされていますが、元々芸能界に憧れはありましたか?
憧れというか、目立ちたかっただけですね(笑)。演技がしたかったとかは全くなくて、テレビに出ている同い年ぐらいの女の子を見て良いなと思っていました。
――お芝居をやりたいと気持ちが変わっていったタイミングはいつ頃なのでしょうか
中学生ぐらいで、『ソロモンの偽証』という映画に出演した時に、同世代でお芝居がしたいと思っている子たちがこんなにいるんだと目の当たりにして。すごく厳しい世界なんだろうけど、自分にとって続けられるものはお芝居しかないなとその時点で思って、もっとしっかりやりたいな、もっと映画に出たいなと思いました。
――それから様々な作品に出演していく中で、悔しい想いや成長を感じた、ターニングポイントになった作品はありますか?
悔しい瞬間はいつでもあって、すごくやる気があって、これに受かったら自信になるぞというオーディションで落ちたりして。ある時期はオーディションを受けた役を違う子がやっていて、それを見て嫉妬したりもあったんですけど、そこの期間が結構長かったんです。お仕事があっても1日空いてしまうとその感情に戻ってしまうみたいな時期が高校卒業してから2年ぐらいありました。でもその時期が成長になったのかなと思っていて、その時期がないと負けん気も起こらないですし、じゃあ自分はどう研究してどういうふうに勝っていくんだっていう戦法を考えられるようになったので、10代の終わりから20歳になるぐらいの間がターニングポイントだったかなと思います。
――共演したい方はいますか?
最近、友だちと一緒にやりたいなと思っています。それこそ今回の萌歌は1日だけでしたけど、全然まだ知り会っていない方が山ほどいますが、ある程度知り合いが増えてきて、ここで改めて前にご一緒した人ともう一度ご一緒できたら自分の成長も確認できるかもしれないし、普通に関係性としてよりラフに砕けて作品が作れるんじゃないかなと思うので、あわよくば知り合いか友達がいればいいなと思います。

――お忙しい日々の中で、どのように息抜きをされていますか?
Netflixで配信している『涙の女王』っていう韓国ドラマに今1番ハマっているんです。毎週土日配信なんですけど、配信されたら帰って見るのが今すごい楽しみなので、癒しになっています。キム・スヒョンさんとキム・ジウォンちゃんが主演なのですが、悪役が許せなくて!Instagramのストーリーに『これ以上俺を怒らせんなよ』とか書いています(笑)
――ドラマを見るのがお好きなんですか?
韓国ドラマが主ですね。昔から好きなんです!私は小学生の時から韓国ドラマを見ていますので!最近じゃないよっていう!(笑)。小学生の時は『チャングムの誓い』とか、韓国の時代劇とか昼ドラとか、毎日放送されているのを見ていました。おばあちゃんが韓ドラが好きで、おばあちゃんの家に行くと溜まっている分を見るという感じでした。
――今後挑戦してみたいお仕事や演じてみたい役はありますか?
今回の『滅相も無い』で言うと、帰国生という役で英語しか喋れなかったから必然的に日本語が喋れなくて人と会話ができないという役で、セリフをまくし立てるみたいなことはなかったんですけど、会話劇みたいなのはそこまでやったことがないなと思ったので、興味があります。
――最後にファンの方へメッセージをお願いします
『滅相も無い』は本当にキャストの皆さんも豪華で、監督のこともお好きな方もいらっしゃるでしょうから注目度は高いと思うんですけど、決してそれを裏切らないレベルで面白いものになっていますのでご期待いただければと思います。


撮影:秋葉巧