――9月13日から舞台『FABRICA 11.0.1』が公演されますよね。どんなストーリーなのか、気になるところなんですが簡単に教えていただけますか?
この『FABLICA』は3部作から成っていて、この公演が3部作の最後の物語なんです。第1作目の『FABLICA 10.0.1』は、大学生の頃に自主制作で撮った映画のその後を10年後に再び撮るという、現在と過去を取り巻いた群像劇で、第2作目の『FABLICA 12.0.1』は、1作目の人物達が大人になってからの“今”を描いています。今作は、第1作目と第2作目の間に起こった出来事を綴ったストーリーになっているんです。初めて台本を読んだときに「ん??」と思ったんですが、色々な世界感が混ざり合っていて、観ている人を迷わせるような面白い構成になっています。
――平田さんの役どころは?
私は、フリーターの劇団員でアイリという女のコ役です。

――アイリを演じるにあたって、役作りや心がけていることはありますか?
アイリは、女の子らしいコというか、悪く言えばブリッコな女のコなんですよ。だからアイリはどんな雰囲気で、どんなしゃべり方なのか考えているうちに逆に自分自身もアイリに引っ張られてしまって、普段も女のコっぽい感じになってたり(笑)。ゲキレンジャーのメレをやっていたときは、ちょっと攻撃的になってたかなぁ。
――でも、それだけ役にのめり込んでるということですよね。
そうですね(笑)。
――『踊る大走査線』の本広克行さんが演出を手掛けられているということですが、ご一緒されていかがですか?
私はこの作品で初めてお会いしたんですが、稽古に入ってから色々と本広さんのお話を聞かせて頂きました。面白かったのが、本広さんが初めて舞台の演出をされた時に、「ハイ!ここでフレームイン!」と仰ったそうなんですよ(笑)。配置をみる時も、手でカメラの枠を作って覗き、役者さんから突っ込まれたとか(笑)。お稽古では本広さんに相談したり、細かく教えて頂いたりして、とても頼りにしてます。

――稽古場の雰囲気はいかがですか?
私が一番歳下なんですけど、分け隔てなく良い感じでお稽古できていると思います。たまに、皆さんとご飯を食べに行ったりもしますし、昨日は“ウィンクキラー”というゲームを教えてもらって皆でやりました(笑)。
――ズバリ舞台の見所は?
この作品は群像劇なので、主役が一人というわけでなく、個性的な人物が色々と登場します。きっと“自分に似ているな”と思う人が出てくると思うので、自分ならどうするか考えながら観ても面白いと思います。