――ドラマ『ブラックポストマン』への出演が決まり、台本を読んだ感想を教えてください
すごく面白い作品だなと思いました。1話の台本が2時間分だったので結構分厚いのですが、あっという間に読み終わりましたし、本当に続きが気になりました。桃の今後が気になって、プロデューサーの方に「どうなるんですか?」と聞いてみました(笑)。最近、最終話の台本もいただいて(※取材は8月中旬)、最後の最後までどうなっていくのか分からないドキドキが止まらない作品だなと、全編を通して楽しんでいただける作品です。
――今回志田さんが演じられる草薙桃は、明るく爽やかなキャラクターでありながら、複雑な事情を抱えている役柄ですが、どう向き合って演じられたのでしょうか
桃が10年前のネバーランドの悪魔だった水野真(小泉孝太郎さん)の実の妹だったということが途中で明らかになるのですが、桃は兄が事件を起こし、死ななければならなかった理由を知るためにあさひの郵便局にきました。そういった想いを隠しながら真と一番近くで行動を共にしていた副島さん(田中圭さん)に実は近づいていたということがありまして。

――そんな桃の真意が3話で明らかになったわけですね
1、2話ではそれを悟られないように、本当に普通のどこにでもいるような明るい後輩に見えるように演じていました。ただ、副島さんがネバーランドの悪魔の事件を聞いて動くように、尻尾を出すのではないかと「どうしてやらないんですか?」「もっとこうした方がいいんじゃないですか?」とけしかけるような描写もあって。実はただのお節介ではなく、何か情報の糸口を掴みたかったということが後々分かってくるので、そこがしっかり繋がるように、でも見てる方には悟られないようにと微妙な加減を意識しながら演じていました。
――難しい役柄でしたね
変に意識しすぎてもお芝居に出てしまう部分もあると思うので、前半部分では自分で調整はしていましたが、兄が実はネバーランドの悪魔だったという事実をあまり意識せず、その場に溶け込むように自然なタメを作らないお芝居を意識していました。
――役を演じる中で自分と共通している部分はありましたか?
桃は抱えているものが大きすぎて……本当に強い子で尊敬できると思っていて、抱えているものがなければ明るくて普通の女性なので、明るさとかは似ているのかな?と。でも桃は結構真っ直ぐでもあって、一つの目標に向かってちゃんと突き進んでいく子で、私もブレることはあまりないと思うので、そういった部分は共通しているのかなと思いました。

――郵便配達員の衣装も特徴的だと思いますが、着てみた感想はいかがでしたか?
夏の撮影だから長袖で暑そうだなって思ったのが最初の印象です(笑)。でも腕のところにオリジナルのマークがついていたり、色合いも可愛くてデザインが素敵だなと思いました。
――実際暑さの方はどうでしたか?
やっぱり暑かったです(笑)。でも直射日光からは守られてました!
――主演の田中圭さんとは3度目の共演となりますが、田中さんの印象は?
意外とお茶目な一面がある方なのかなと最近思うようになってきたんですが、本当に圭さんってNGを出さないんです。セリフを間違えたり噛んだりするところを私は一回も遭遇していなくて、本当に完璧な方なんですが、この間の撮影でメガネをかけ忘れていて、一緒にお芝居をしている私も含めて皆気づいていなかったし、圭さんも撮り終わった後に気づいたのですが(笑)。そんなお茶目な一面もあるんだと思ってちょっと安心しました。

――撮影中の印象的なエピソードを教えてください
(近藤)春菜さんが面白すぎて、私は本当にツボにハマってしまって……基本的にカメラ1台で撮影しているので、春菜さんを撮ってる時はニヤニヤ笑ってます。映ってないので(笑)。本当に堪えきれなくて、でも私だけではなく皆さんも結構笑ってらっしゃるので、現場の雰囲気はすごく明るいです。この間春菜さんを撮っていたカメラマンさんも一回声に出して笑っていました。本当にすごく楽しい現場です。
――手紙を書く機会はなかなかないかと思いますが、今、手紙を送るとしたら?
便箋などを使ってちゃんと長い手紙を書く機会ってあまりないですよね。でもいつもLINEしかしてない友だちに急に手紙を送ったらサプライズになるかなと。喜んでもらえそうだなと思います。
――物語も終盤ですが、作品の見どころを教えてください
本当に考察が止まらない考察合戦ドラマになっていると思っていて、見てくださる方が次はどうなるんだろうと金曜8時が待ち遠しくなるような、そんなドラマになればいいなと思って撮影していました。最後の最後まで目を離さず楽しんでいただけたらと思います。

――ここからは志田さんご自身についても伺います。これまで様々な役を演じられてきた志田さんですが、お芝居をする時に気をつけていることや大切にしてきたことは?
その役によってアプローチは違ったりするのですが、全体を通して言えるのは滑舌を良くしようとは意識しています。ちゃんと伝えなきゃいけない時に、まず言葉が届いてないと気持ちも届かないと思っているので、しっかり発音を意識して、難しい単語や言いづらい単語があったらそこだけ繰り返し練習したりして、言葉がちゃんと見てくださる方に届くようにというのは常に気をつけているところです。
――今後演じてみたい役はありますか?
あんまり恋愛ものをやったことがないので、純愛みたいな、恋している女性とか恋に悩む女性とか、そういう役を演じてみたいなと思っています。

――プライベートで挑戦してみたいことは?
時間をかけて料理することがあまりないので、手の込んだ料理を作りたいなと思っているところです。
――普段料理はされますか?
まあまあしますが、簡単なものしか作らないですし、パパっとできるものばかりなので、友だちを何人か呼ぶ予定があるので、その時にちゃんと一日かけて作りたいなと思っているところです。
――最後にファンの方々へのメッセージをお願いします
桃としても徐々に隠されてきた真実が明らかになりますし、ドラマ自体も二転三転するシナリオで、最後まで本当に目が離せない展開になっているので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。


カメラマン:泉健也、ヘアメイク:SHIZUE、スタイリスト:千本松良枝
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衣装:LOKITHO
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