――映画『十二人の死にたい子どもたち』に出演が決まった時の気持ちを教えてください。
タイトルからしてすごく独特ですし、12人全員で机を囲んで演技するということに驚きと緊張がありました。同時にワクワクドキドキもしていましたね。
――かなり衝撃的な題名だと思いますが、台本を読んでみた感想は?
12人の気持ちの流れやそれぞれの行動など色々な人の目線で読むことが出来て、時間の流れも複雑で最初は難しく感じました。
――特報では顔と名前が隠された状態でしたが、その後情報が解禁された時の周りからの反響はどうでしたか?
実は顔がクシャクシャって隠れている時から、学校の友だちに「出てるでしょ!」「12番だよね?」ってすぐにバレていたんです(笑)。発表された後は「やっぱり!」って言われて。みんな見てくれているんだなって思いました。

――竹内さんが演じるユキはどんな役どころですか?
自分のことを話さない、静かな子です。
――演じる上で気をつけたことはありますか?
全然喋らないので、周りの人たちの会話に対して表情で感情やリアクションが伝わるように心がけていました。あとはお母さんが原作を買ってくれたので、どのように気持ちを表現するかを原作を読んで考えて演じました。
――今回で映画の出演が3作目ですが、これまでの経験が生かせましたか?
最初の頃は現場に行くこと自体も緊張していました。でも今回は緊張も少しはしていたんですけど、堂々とユキを演じることができたのでそれは成長だと思います。
――堤監督はどのような方でしたか?
現場に入る前に何度かリハーサルをやってくださったのですが、ユキの想いが爆発する最後の方のシーンを中心に、それまでの気持ちの変化などを一緒に考えながら教えてくださいました。すごく優しい方だなって印象です。
――同世代の俳優・女優さんとの共演になりましたが、共演者の方々から刺激を受けたんじゃないでしょうか。
そうですね。休憩時間の過ごし方は人それぞれだったんですけど、その中で杉咲花さんは休憩時間でも役に入っていて集中を切らさない印象があって、とても勉強になりました。
――現場の雰囲気はどうでしたか?
12人で一つの机を囲んでいるシーンでは演技の熱で汗をかいてくるような、とても暑い現場でした。熱気がすごかったです。

――撮影中、印象に残っているエピソードはありますか?
40分の長回しの撮影があったんですが、初めての経験でした。あまり喋らない役でしたが、周りの人の演技を見てリアクションをしたり表情を作ったりしていたので、かなりエネルギーを消費する感覚でした。新田(真剣佑)さんが演じるシンジロウくんはセリフが多く、大変そうだなと思いました。
――緊張感のある撮影だったんですね。
そうですね。終わった時はハァ……って少し安心しました(笑)。
――もし竹内さんが集団安楽死の集いに参加することになったら?
12人で集まってみんなの話を聞いているうちに、辛い部分や悩みを抱えて生きていることが分かって、実行せずに反対するかな……。
――竹内さんから見た今回の映画の見どころを教えてください。
「死にたい」という思いで12人が集まってきますが、それぞれの死にたい理由があって。この映画を見て死について改めて考えていただけるような作品になっています。ぜひ、多くの方に見てほしいです。