――白銀御行役の平野紫耀さんの印象は?
平野さんとは映画『honey』でご一緒させていただいた以来で、その時は私の撮影期間が4日間くらいしかなかったのでお話する機会は少なかったのですが、今回1か月まるまるご一緒させていただいて、改めて天然な方だなって……(笑)
――何か平野さんの天然エピソードはありますか?
現場では毎日「平野語録」が生まれていました。撮影が3月頃で少し寒い時期で、私が冷え性なのでカイロを身体にたくさん貼っていたんです。皆は1個だったのに、私が5個くらい貼っている日があって、そうしたら平野さんが「え、ひあがりなの!?」って。 “冷え性”と“寒がり”が混ざっていて(笑)。そんな平野さんに橋本さんがツッコむ、という光景が何度もありました。現場では、平野さんだけではなく佐野(勇斗)さんも天然で、私も抜けているところがあったのでボケが3人に対してツッコミが橋本さん1人で大変そうで(笑)。途中で「私もうツッコむの疲れた!」って言っていました。
でも、平野語録が生まれることによって現場がすごく賑やかになって、スタッフさんも含め仲の良い現場になったんですけど、それは平野さんの空気感や誰からも愛される性格といった人柄が大きかったのだろうなと思いました。
――四宮かぐや役の橋本環奈さんの印象はどうですか?
橋本さんはすごく可愛くて、鑑賞物のような美しさを持った方なんですけど、嬉しかったのが、結構冷たく接してくれる時があるんです!でも冷たく接したと思ったら急にデレる一面もあって……。
――ツンデレですか?
そうです!橋本さんにツンデレされたら無理でしたね。好きな子にツンデレされたらもう何も出来ないです……。それで、私が喜んでくっつこうとするとそれは違う、ってまた冷たくされて(笑)。そんな橋本さんは夜遅くてもずっと元気なんです。現場の空気を作ってくれるというか、引っ張っていってくれるタイプで頼れる存在でもありました。
――とても楽しい現場だったというのが伝わってきました
楽屋がうるさすぎて、キャスト控え室と書かれた張り紙があったんですけど、あまりにうるさすぎるから「託児所」と訂正を入れられたりもしました(笑)。マネージャーさんも含め仲良くて、キャスト陣が他の事務所のマネージャーさんをニックネームで呼んだりもして。本当に賑やかでワイワイしていました。
――映画のタイトルにかけまして、浅川さんは「告りたい」ですか?それとも「告られたい」ですか?
すごく複雑なんですけど、「告られたいけど、告りたい」タイプです。本来は告られたいんですけど、待てない!(笑)。好きだと思ったらすぐに好きって言ってしまいますね。
――なるほど……わかります
ブルゾンちえみさんが「良い女は待つの」って言っていましたけど、待てませんね(笑)
――映画の見どころを教えてください
白銀とかぐやの“お可愛い”掛け合いが見どころのひとつです。モノローグのシーンでは心の声と実際の姿のギャップがすごく面白く、そして可愛くなっています。ただ、この2人だけではなく他の登場人物にも目を向けていただきたくて、皆キャラクターが濃いんです。生徒会室での掛け合いの中で、同じことを言っているのに食い違っていて、それにも気づいていない、という独特の空気感は楽しんでもらえると思っています。あと、浅川梨奈としては、キャストの皆さんが美しすぎてスクリーンが割れてしまうんじゃないかと思っていて(笑)。顔面偏差値が高くて、私自身、現場にいて苦しかったんです。美しすぎて息が出来なくて。なので、その顔面偏差値の高さも大きなスクリーンで実感していただきたいです!

――また、8/16には『黒い乙女A』が公開となりました
『黒い乙女A』では、『黒い乙女Q』で張られた伏線を回収していくのですが、Qを見ていない人は内容が分からないという訳ではなく、Qのお話を踏まえながらひも解いて行くので皆さんに楽しんでいただける作品になっています。
――この映画は「新感覚ジャパニーズホラー」なんですよね
そうですね。流血や殺人があるわけではなく、人間の心理的な恐怖を植えつけられる作品になっています。あと、噂によると監督やスタッフさんが言うには、脚本を書いた段階ではこんなにポロッと涙が出る作品になるとは思わなかったらしくて。ラストシーンは現場で展開を変えたみたいで、それによって良い話になったと聞きました。ぜひ注目してもらいたいです。
――ラナ役の北香那さんは同世代ですが共演された感想は?
北さんのお芝居から多くのことを学ばせていただきました。北さんの勢いや繊細なお芝居に、一緒にやっていてつい私もグッと入ってきてしまう部分がたくさんありました。普通、段取りは動きや演技の確認のために100%の力ではやらないことが多いのですが、北さんは段取りから100%で来てくれるので私も気持ちが引っ張られました。その後の本番ではお互い120%でぶつかることが出来て、良いシーンになったと思っています。ご一緒出来て良かったです。
――撮影時間が短かったと聞いていますが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
非常に短期間のハードスケジュールでした(笑)。でもホラー作品なのにずっと笑っていました。撮影現場ではスタッフさんが一番大変だと思いますが、そんな中でカメラマンさんが誰よりも明るく賑やかにして下さって。だから、すごく現場が明るくなりました。どれだけハードでも、時間がなくてもスタッフさんが賑やかに楽しい空気を作ってくださるので、私たちも楽しく現場にいることができました。何より、和田(聰宏)さんと三津谷(葉子)さんが、演技でどうしていいか分からなかった時にお二人から声をかけていただいて嬉しかったですし、和田さんは常に明るくて、でもそのお陰でリラックスすることが出来て、本当の家族みたいな感覚になれました。
――最後になりますが、浅川さんのファンの方に向けてのメッセージをお願いします
アイドルの頃と比べると、いつも応援してくださっているファンの方々と会える機会が減ってしまって、寂しい思いをさせて申し訳ないという気持ちがありますが、先日ラジオの公開生放送があった際に、遠方から来てくださる方やお仕事終わりに来てくださる方がいて、皆さんに支えられているなと改めて感じました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。なかなか会えなくなってしまいましたが、これからも見捨てないでいてもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします!


写真:秋葉 巧、取材:村松千晶