――ここからは山下さんご自身についてお伺いします。芸能界に入ったきっかけを教えてください
2年前の『ホリプロメンズスターオーディション』でファイナリストに残ったんですけど、決勝大会で自己PRを披露する時に、特に特技がなかったので漫談と言いますか、自分でフリとオチを作った3分間のお話をしたんです。リハーサルだとスタッフさんも笑ってくださって、自分の中でどこがウケるのかとか感覚を掴めたんですけど、いざ本番でやったらダダスベりで(苦笑)。せっかく考えてきたからやらなきゃと思って続けたんですけど、最後までダダスベりしてしまって……でもそれを見ていた今の事務所の方に「度胸はすごいね」と言っていただいて、この業界に入ることになりました。
――オーディションは自分で応募されたんですか?
友だちと一緒に応募しました。しかも、応募方法が履歴書を送るのではなくて、LINEで自分の簡単なプロフィールと写真を送ったら審査してもらえる感じだったので、これだったら、と思って気軽に応募したのがきっかけです。でも、高校卒業までずっと広島にいてたまたま大学の進学でこっちに来たのもあって、元々都会っぽいことをしてみたいっていう変な憧れはありました。
――芸能界に入って、実際にお芝居をやってみてどうですか?
驚くことばかりです。素人みたいな発言ですけど、例えば同じシーンを撮るにしてもカメラの位置を変えて何回も同じお芝居をしているとか、そういうことってただの視聴者だった時は全然気づかないじゃないですか。カメラが何台もあって、同時に撮っていたんだろうなって思っていたんですけど、自分が出演する側になってからそういうことを知れて、より一段映画やドラマを見るのがすごく楽しくなりました。どうやって撮ってるのかな?とかこのお芝居好きだなとか、このロケ場所素敵だなとか色々考えながら見ています。

――最近見て面白かった作品はありますか?
最近見たのが『WOOD JOB!』という映画です。林業をテーマにした映画なんですけど、昔から農業とか林業といった第一次産業に興味があったんです。僕らは木材を加工された状態から見ているので、その木をどうやって育てて切るのかとか、すごく細かく描かれていて面白かったです。
――これまで様々な作品に出演されていますが、今年の1月にFODで配信された『シンデレラはオンライン中!』がドラマ初レギュラーとなりました。こちらの撮影はいかがでしたか?
今まで1話だけとかで色々な作品に呼んでいただいていたんですけど、初めてレギュラーで参加させていただいて、やっと「この作品に関われた」って胸を張って言えるといいますか、その作品のチームの一員になれたという感覚がありました。あとは、レギュラーで出演することによって、役と関わる時間が自分の中で増えて役を深堀りすることが出来ましたし、周りの共演者の方と仲良くなればなるほどお芝居にもその空気感を出せるようになったと思います。
もちろん俳優なので、最初から良い空気感を出さなくちゃいけないんですけど……。でも自分の中でそういう変化を感じられたので、これからもっと色んな作品に関わっていきたいとより強く思うきっかけになった作品になりました。
――憧れの俳優さんはいらっしゃいますか?
僕がこの業界に憧れたきっかけが『半沢直樹』で、堺雅人さんにすごく憧れています。堺さんの出演されている作品はかなり見ているんですけど、役によって目つきや瞬きが違うとか、すごく細かいところまで役作りされていると思ったので、僕も堺さんのような役者さんになれたらというのはずっと思っていますし、いつか共演したいです。
――今後出演してみたい作品は?
僕自身自分の家族を大切に思っているので、家族をテーマにした作品に出演してみたいというのがあります。家族の形は色々あると思うんですけど、若いお父さんなのか、長男か次男か、色んな立場がありますが、作品として家族に関われたら良いなと思っています。
――ありがとうございます。それでは最後にファンの方々へのメッセージをお願いします
オオカミをきっかけに知っていただいた方が多いと思いますが、素の山下航平を見て気になってくださった方に、役者としての姿も見せていければと思っています。「早くから応援していて良かった」って言ってもらえるように頑張っていきますので、応援してもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。


カメラマン:Kuro、ヘアメイク:石川茜、文:村松千晶