――デビューのきっかけは?
ずっと芸能界に憧れていました。絶対、自分に向いていると思っていたんです。でも、なかなか入り方が分からなくて…。ある日、友達が「こういうオーディションがあるよ」と某企業のイメージキャラクターのオーディションを教えてくれ、その友人の推薦で受けてみることにしたんです。残念ながらグランプリは頂けなかったんですが、サンミュージック賞という(今の事務所の)賞を頂いて所属することになりました。最初の一年は、レッスンを受けたりしてましたが、仕事もあまり無かったですね。周囲はエキストラの仕事があったりしていたようですが、私はそれすら殆ど無くて…。少ないオーディションの中で、『おはスタ』という番組のオーディションを受け、番組に出られることになり、それがデビューとなりました。
――念願叶って入った芸能界でしたが、入って一年はもどかしい日々だったんですね?
この仕事に対してやる気が強かった分、いつも“なんで?なんで??”って思ってましたね(笑)。オーディションの話も本当に少なかったので…。
――芸能界の中でも、具体的に何をやりたいと考えていましたか?
全部です!!(笑)「テレビの中の人になりたい」と思い、ドラマでも、バラエティでも、何でもやりたいと思っていましたし、今もそれは変わっていません。

――現在、TVレギュラー数が8本、雑誌の連載が2本、その他にCM、映画とご活躍されていますが、それに加え、学生として大学にも通われているとか。両立は大変じゃないですか?
学業優先なので(笑)、大学にもちゃんと通っています。両方に一生懸命に、やる気をちゃんと持っていれば大丈夫だと思います。
――睡眠時間も少なそうですね?
少ないですねぇ(笑)。今はテストも終わって春休みに入ったのでわりと楽なんですが、通学している時期はゆっくりと寝ることは少ないです。でも、自分がやりたい事をやらせて頂いている“欲張り”が原因ですから、苦には思わないんですよ。
――ちなみに大学では何を勉強されているんですか?
経営学部に所属しています。将来古着屋さんを開き、いずれは自分のブランドを創りたいとも思っているので、経営を勉強したかったんです。また、色んな企業の事を知るのも面白そうでしたし、どうせ勉強するなら、将来に繋がることをしたかったんです。
――今でも十分、デザインできそうですよね?
絵を描くのは好きですし、お仕事の時は、自分で(衣装の)コーディネートを決めたり、組み合わせを決めさせていただいたりしています。

――レギュラー出演数からしても、毎日ベッキーさんを見ないことはないですね?
みなさんにそう言われるんですよ(笑)。「ホントは学校に行ってないでしょ?」とか「見ない日がない」とか…。
――お仕事に学業に、頑張れる秘訣は?
何かに一生懸命になることが好き。例えば、大学を卒業する為に単位を取得しなければならないわけですが、ゴールが決まっていてそれに向かって頑張るっていうのが、本当に好きなんです。
――ベッキーさんは、タレント活動の他に、歌もとてもお上手なんですが、今後の音楽活動をどう考えてますか?
今まではアニメ・ソングやテーマソングを歌わせていただく機会はあったものの、まだ本格的にというわけではないので、歌は大好きですし、いずれは絶対に出したいと思ってます。
――ご自身で作詞や作曲をされたりしますか?
2004年12月8日に発売になったSOUND MISSIONコンピレーションアルバム『act4』では、私が大好きな作曲家の市川喜康さんに曲を書いて頂いて、歌った3曲のうち1曲は、自分で作詞しました。作詞もそうですが、表現することは大好きなんです。
――2005年2月19日から映画『MAKOTO』にご出演され、映画初出演を果たされましたが、今のご感想は?
“あぁ、こういう世界なんだ”、“こうやって映画を撮るのか”と思いましたね。 ドラマの撮影の場合、「日が沈むから早く!」「日が昇るから!!」と言いながら時間との戦いになることが多いんです。それに慣れていた私としては、今回の作品でとてもゆったりとした時間の中、スタッフも出演者も一つに纏まって集中し、凄く拘って作っているというのを感じました。ワンカット、ワンカットを本当にじっくり時間をかけて撮影したと思います。
――想いを残して死んだ者の霊が見える監察医・白川真言(マコト)を東山紀之さんが演じ、その法医学研究所の研修生・坂下久美をベッキーさんが演じられたということですが、久美役に対してのご感想は?
“ベッキー”の中にはない、間のとり方や喋り方をするので、“ヘンなコだなぁ”と思いながら演じていましたね。
――初監督を務められた君塚良一さんとは、役作りに関してご相談されましたか?
君塚監督は、一度ご自身の頭の中で映画を完成させているんだと感じました。その完成された映画に、いかに近付けるかが役目だったと思います。撮影現場では、私なりに考えてきた久美のセリフを一度やってみて、更に君塚監督の頭の中の久美にもっと近付けるためのアドバイスをいただくんです。それは、細かな部分から「可愛くね」ぐらいのアドバイスまでいろいろ。久美を演じて、ひとつひとつのセリフにも監督の拘りを感じました。
――君塚監督は『MAKOTO』の公式HPのインタビューの中で、ベッキーさんのことを「いろいろな注文を出してもすぐにできる勘の良い人で、このシーンには何が必要で自分は何をすべきかがわかる頭の良さを持っている人…」と仰っていますが、それを聞いていかがですか?
良かったですねぇ(笑)、安心しました。
――君塚監督も仰られているように、ベッキーさんに対して、頭が良く、間のとり方が良いという印象を持っているんですが…?
そんなことないですよ、自分はまだまだ足りないなと思ってます。間のとり方は、面白いことを言おうとして意識する時もありますけど、ほとんど意識していないですね。もともと自分の中にあるものなので、頭が良いと言っていただけるのはとても嬉しいですが、自分ではぜんぜん思ってないです。
――君塚監督はどんな方ですか?
お年玉をくださったのでとっても良い方です!コレ、言えって云われているので(笑)。

――主演の東山さんとは『@サプリッ!(日本テレビ)』でもご一緒されていますが、どんな方ですか?また違うお仕事でご一緒した感想は?
『@サプリッ!』より『MAKOTO』の撮影の方が先だったんです。その頃、東山さんとは、知り合いの結婚式の二次会や『世界まる見え!テレビ特捜部(日本テレビ)』など、立て続けにお会いすることが多くて、“最近、よくお会いするな…”と思っていたら『@サプリッ!』の出演も決まったという感じでした。撮影の時の東山さんは、本番に入るとスッと役に入り込むんです。その姿はプロだなと思いました。ステキに真言(マコト)を演じられていたと思います。
――休憩中や楽屋など、普段の東山さんはどんな方ですか?
明るくて、いつも面白いコトばかり言おうとしているんです。誰かが面白いコトを言うと、“自分も頑張んなくちゃ”と思うみたいで、芸人さんじゃないんだから!と思ったりするんですけど、本当に楽しくて優しいし、面倒見のいい方です。プレゼントもまめに下さったり、ご馳走になったり、「今カラオケに来てるけど、来る?」なんて誘って下さったりもするんですよ。本当にジャニーズ事務所の中でも大先輩として後輩を引っ張っている方なんだなと感じますし、凄いなと思いますね。
――真言の同僚監察医・中江桃子を演じられた室井滋さんとご一緒した感想は?
女性同士なので、休憩中や待ち時間はお話をしたり、お昼も食堂で一緒に食事をしたりしていましたね。広島ロケでは日中の撮影がなかったので、室井さんが美味しいラーメン屋さんを調べてくださって、ご馳走になりました。 初対面でも変に気兼ねすることなく自然にお話していましたし、本当に優しくして頂きました。
――映画『MAKOTO』の観どころは?
映像美として、色の暗いところは本当に暗く、また明るいところは本当に明るく、その差がキレイに表現されていて、それが更に物語を切なくさせると思います。個人的には、東山さん、哀川(翔)さん、室井さん、私が揃う食堂のカメラ長回しのシーンが気に入っているんですが、何度も撮り直し、最後にはみんなでガッツポーズをするほど楽しい撮影でした。思い出深いシーンなので、ぜひ観て下さい。
――今後、新たに挑戦したいことはありますか?
本当に“全部!”なんです。“女版 一人スマップ”みたいな感じで、何でもやっていきたいです。 具体的には、また映画もやってみたいですし、演技をもっとやりたいですね。「もっと演技やってよ」と言ってくださった方がいたので、その方の為にもやりたいと思います。
――プライベートでは?
去年、サーフィンを始めたのでもっと極めたいですね。あとは、自分のオリジナル料理を作りたいです。
――映画に初出演されましたが、どんな女優さんになりたいですか?
演技は好きなんですが、まだ自信が持てるまでには達していないので、もっともっと経験を積んで、共演したいと言われたり、全然違うよねと言われるような、女優としてのもう一つの顔を持ちたいです。
――最後に、ファンの方々へメッセージを。
『MAKOTO』は、初出演映画として一生懸命、久美を演じました。いつもとは違うベッキーが見られると思うので、ぜひ楽しんでください。また、お互いにニコニコ笑顔で、楽しく人生を過ごしましょう!