――ここからは尾碕さんご自身についてお伺いします。2012年、第13回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞したことで芸能界入りとなりました。コンテストには自分で応募されたんでしょうか?
当時から身長が高くてそれなりに細かったので、周りから「スタイル良いからモデルになれるよ!」ってチヤホヤされて育てられて、私も小学生の時は自信満々で、そうだよな、身長高いしスタイル良いよなって自分でも思っていたんですよね(笑)。お父さんが上戸彩さんのファンで、その影響で私もファンになり、上戸さんが受けたコンテストがあるのを見つけて、じゃあ私も受けてみようって応募したのがきっかけです。
――そのような経緯だったんですね。今年の8月でコンテストからちょうど10年になります。この10年の活動を振り返ってみて、どのような想いでしょうか
そっか、もう10年なんですね……。特に何もしてなくて、ただただのんびり自分の思うがまま過ごしてきたので。私は多分人生において運は良い方で、1億円が当たりますとかそういう運の強さというよりかは、悪い方に転ばない運の強さがあって、それで10年続けられていると思っています。

――これまで出演してきた作品の中で印象に残っている作品は?
初舞台は何も分からないゼロの状態から1ヶ月で仕上げるっていうのがすごく難しかった思い出です。戦隊作品も、戦隊の経験は一生に二度とないじゃないですか。朝に皆で集まって夜解散して、また集まって撮影っていうのを一年間続けた上でヒーローショーとかもやって、っていうものすごく濃い一年半だったなと思います。
最近だと、『全裸監督2』に出させていただいて初めてのキスシーンをしたり、あとは情報解禁はこれからですが、ずっと挑戦したかった長回しのドラマに出させていただいて、カットをかけずにワンシーンで撮る長回しに挑戦出来たのはすごく思い出に残っています。
――長回しだと失敗が出来ないプレッシャーがありそうな気がしますが……
でも長回しの方が私は多分好きで、一発でかっこよく撮るんでここで決めてください、って言われると逆に気負うというか。長回しでも色んなカットを撮るので、そっちの方が気楽かもしれません。
――尾碕さんがお芝居をする上で大切にしていることはありますか?
台本を読み込むことも大事なのは分かっているんですけど、良い意味で台本には向き合いすぎないようにしてます。耳が良い人は、言われた事に対して、音で聞き取って芝居を柔軟に変更出来ると思っているんですけど、私はそれがあまり得意ではなくて。例えば100回でも1000回でも言い方や声のトーンをそれで練習しちゃうと、現場でこうしてくださいって言われた時にすぐには直せなくて。なので私は台本を敢えて読み込みすぎず、ある程度覚えたら離してぶつぶつ呟く程度にしてます。
――現場で臨機応変に対応出来るように、ということですね
そっちの方が大事なのかなって思って、私はガッチリ決め込まずに現場に行きます。
――昨年の10月からは、初めての冠番組『イチカイチエ』も始まりました。お芝居とはまた違うお仕事ですが、どうですか?
すごく楽しいです!本当に素のままの私が人との出会いと旅を楽しむ番組になっているので、尾碕真花として出演出来るのはすごく嬉しいです。私はバラエティー番組だと身構えてしまうんですけど、『イチカイチエ』ではすごく自然体で臨めているので、本当に楽しいです!
――そして始球式にも初挑戦されました。たくさん練習されました?
人生でボールを投げた経験が無いので、野球が出来る友だちに連絡を取って、バッティングセンターの投げるコーナーで教えてもらいました。でも練習するタイミングがお互いに全然合わなかったので、一日だけでぎゅっと練習したんですけど、本番二日前くらいに練習したので、本番も結構な筋肉痛で(笑)。ちょっとやりすぎたなって少し後悔があります。
――もしまた機会があったらそこでリベンジですね
そうですね。次はノーバンで投げられたらと思います!
――2022年の目標を教えてください
2022年は本当にお芝居漬けの一年になれば嬉しいです。特にどの作品に出たいというよりも、色んな作品に携わっていけたら良いなと思っています。気取らず、気負わず、気楽に、この三つを大事にマイペースに頑張りたいです。
――最後にファンの方々へのメッセージをお願いします
いつも応援していただき、有難うございます!新年ひとつ目のお仕事が舞台で、皆さんにお会いする機会ができて、とても嬉しいです。作品の世界観、緊張感を肌で感じていただければと思います。ぜひ、劇場でお待ちしてます!


カメラ:秋葉巧、文:村松千晶