――2月25日に、三津谷さんの初主演映画『東京大学物語』が公開されますが、役どころを教えていただけますか?
私は、水野遥ちゃんという女のコを演じています。原作や、ドラマでは彼氏の村上直樹君が主人公で、遥はヒロインという位置づけだったんですけど、今回の映画では、遥の目線から見た村上君やその周りの人達との関わりを映し出しています。
――原作が漫画ということですが、出来上がっているキャラクターを演じるのは難しかったですか?
やはり大人気のコミックですし、皆さんが思っている遥ちゃん像というのをそれぞれ持っていると思うので、そのイメージを壊さないように演じなくちゃというプレッシャーはありました。でも、漫画やドラマでは観られなかった遥ちゃんを観せることがテーマでもあったので、プレッシャーもありましたけど楽しく演じられましたね。

――遥の彼氏・村上くんを演じた田中圭さんと共演されていかがでしたか?
フィーリングが凄く合っていて、撮影中もずっと笑いっぱなしでした(笑)。2人のシーンが多い分、お互いのフィーリングも重要だったと思うので、田中さんで本当にありがたかったです。リラックスして撮影が出来きました。
――遥を演じてみて、リンクする部分はありましたか?
遥は、自分自身が“変わり者”であり、その部分を出してしまうことで周りの人達が離れていってしまうということを知っているコなんです。だから、常に“皆と同じ”で、“普通”にしていなくちゃいけないと思っているんですよ。 私の中でも“常に元気でいなくちゃ”とか“嫌われないようにしなくちゃ”という気持ちが、どこかにあって・・・。浮いた存在にはなりたくないという気持ちは、誰にでもあると思うので、皆さんにも共感して頂けると思います。
――違う部分はありましたか?
全く違うのは、遥ちゃんはズバ抜けて天才なんですよ!数学を解くのも凄く早いんです。私は、そういった部分を全く持ち合わせていないので・・・(笑)。
――高校時代から物語がスタートし、色々な表情の三津谷さんを拝見できました。
高校生の遥の髪型はねぇ・・・、あのカツラはなんなんだっ!って思いました(笑)。でも、監督の江川達也監督が原作者なので、「それが良いよ!」と言われれば、あのカツラで間違いないんですよね(笑)。 高校生、大学生、大人と様々な遥が出てくるので、ノーメイクだったり、薄化粧だったり、大人っぽくメイクしたり。しかも、順番通りに撮影をしていくわけではないので、お化粧して、取っての繰り返しが大変でした。
――気持ちの切り替えも難しそうですね。
遥ちゃんは変わっているコなので、常に江川監督に相談しながら、シーンの確認をしていました。原作者でもある監督に聞けば、こと細かく説明して下さるので、それを自分なりに解釈して演じていましたね。
――この映画はR-15指定ということで、実は作品を拝見する時にちょっと身構えたんですが(笑)、演じられた三津谷さんはいかがでしたか?
最初は、私も身構えました(笑)。でも、脚本を読ませて頂いて『えっ!こんな展開になるの!?』という構成が面白かったんですよ。正直なところ不安が無かったと言ったら嘘になってしまうんですが、それだけがメインの映画ではないので。この作品ならば、やらせて頂きたいと思いました。
――この映画でお気に入りのシーンはありますか?
村上君と女のコが、村上君の家に入って行くシーンがあるんですけど、雪の中で村上君の家の明かりを遥が見上げているところは切なくて好きです。演じていても、本当に「はぁ~・・・。」ってため息が(笑)。それくらい、遥ちゃんに入り込んで演じることができました。

――現場の雰囲気はいかがでしたか?
共演者が同世代の方達だったので、楽しかったですよ!
――この映画の見どころを教えて下さい。
皆さんが期待している、ちょっとHな部分ももちろんありつつ、想像していない部分も沢山あるので、良い意味で裏切られたら良いなと思います。教卓のシーンや、さっきお気に入りのシーンで話したところは、物語の中では重要な場面だと思うので注目してもらいたいですね。逆に、そのシーンがないとキレイすぎてリアリティがなくなってしまうので。