――ここからは佐藤さんご自身についてお伺いします。芸能界に入ろうと思ったきっかけは?
動画サイトでエイベックスの先輩アーティストのライブ映像を見て、こうやって人前に立って歌ったり踊ったりしているのってすごくかっこいいなって思ったのがきっかけです。人前でそういうことをしてみたいなって思い始めたのが中学3年くらいで、高校1年の時に芸能スクールに通い始めました。
――その後「avex audition MAX 2013」に参加され、アクター部門グランプリを受賞されました。グランプリに選ばれた時の心境は?
16歳だったので良く分かっていなかったです。しかも元々アーティスト部門でオーディションを受けていたんですけど、日本だけでなく世界中から参加者がいて、めちゃくちゃ上手い大人の人たちばかりの中で、僕は歌詞が飛んでしまったりダンスも経験が無かったので絶対無理だろうな……って思っていました。でも、最終オーディションの時に「俳優部門もあるからそっちに移ってやってみないか」と言われて、じゃあ俳優部門でやってみます、って言ったらグランプリをいただいて、これは幸運が重なったなって思いました。

――芸能界に入られてから今と比べて、ご自身で成長したと感じる部分は?
何も成長してないです(苦笑)。でも人を楽しませたいという気持ちがすごく強くなりました。芸能をやる上でそういうのってすごく重要な要素だと思いますし、遊んでいる場でも自分のことより他人のことをすごく考えるようになりました。それが良いのか悪いのかは分からないですけど、成長というか最近変わったなって思うことです。
――佐藤さんはダンス&ヴォーカルグループ・lol-エルオーエル-としても活躍されています。コロナ禍で思うような活動が出来なかった期間もあったかと思いますが、アーティスト活動についてはどのような想いですか?
ライブが出来ないのが2年続いて、すごく寂しい気持ちというか、“アーティストとは?”っていうのを多分今歌ったり踊ったりしている人たちがすごく考えている時期だと思います。でもやっぱり自分のルーツなので、このコロナが終わったら、終わらなかったとしても、ちゃんとファンの皆さんの前で歌って踊れる日が来るのを待っていますし、そういう自分が好きです。
――4月29日からは2年ぶりとなる単独ツアー「lol live tour 2022 -laugh out loud-」も始まりますね
楽しみですね!やっぱり単発ライブとツアーってちょっと違う部分もありますし、ツアーをしないと来られない人の方が多いんですよ。毎回毎回東京でやっていても、福岡とか北海道に住んでいる方々は来られなかったりするので、僕たちの方から会いに行って、そこでまたどんどん知ってくれる人たちが増えていくっていうのが実感出来ますし、僕たちも楽しいので、今から楽しみです。
――ライブをやっている中でこの瞬間が好きだな、と思うのは?
それこそ自分が歌ったり踊ったりしている時にお客さんが楽しんでいる姿が見られるのは嬉しいです。僕は元々目立ちたくてとか、何か影響を与えられる存在になりたいなって思って始めたので、今は声を出すことが出来ませんが、キャーって言ってもらえたり、あとバラードを歌って泣いてくれたとか、僕を見て芸能界を目指そうと思ったとか元気が出たとか、そういう部分を見られると、やっていて良かったなって思える瞬間です。
――俳優業のお仕事も増えてきました。お芝居にはどのように向き合っていますか?
アーティストをやっていると自分との戦いみたいな部分があるんですけど、お芝居では自分じゃないものを演じるっていうのはすごい難しいことですけど、違う自分も知ることが出来て自分としてのバリエーションの幅も広がりますし、楽しいです。単純に自分として生きていない世界というか、そういうのが感じられるのはすごく楽しいし、上手く出来た時は嬉しいし、なかなか出来なかった時はまだまだ知識や経験が足りてないんだなっていうのを一番肌身で感じるのが演技かなって。
――俳優としての経験をアーティスト活動に活かすことも出来ると思います
やっていることは違うんですけど、根本は一緒だと思っていて。歌詞を書いたり曲を作ったり表現をするっていう面で、演技をやるっていうのは一番の近道なので今はすごいそれが活きているなって感じています。

――休日の過ごし方は?
本当にずっと家に居ます。ゲームが好きなので、家でずっとゲームをしてお酒飲んでっていうのが一番な過ごし方です。たまにアクティブな時だと、前までバイクを持っていたのでツーリングに行ったり。あとはもう外に出るとしたらマッサージとか自分のメンテナンスに行ったりとか、あとは映画を見に行くとか、それぐらいですね。家に居て、たまに自分の意識が高い時はご飯作ったりもします。
――ゲーム実況チャンネルもありますよね
ゲーム実況はやってて楽しいです。ただ、家でやるのはいつでも永遠に出来るんですけど、収録時間が決まってくるので、収録場所に行って一時間で2本分撮らなきゃいけないとなってくると、もっとやりたいなって思っています(笑)
――今後挑戦してみたいお仕事は?
時代劇というか、時代劇アクションみたいなものがすごく好きで、最近だと『るろうに剣心』や『キングダム』もそうですけど、殺陣をやってみたいです。かっこいいですね。
――プライベートで挑戦してみたいことは?
バイクを買いたいです!前は仕事で貸していただいていたんですけど手放して、無かったら無かったでもう乗らないかな、って思っていたんですけど、春になってきて乗らないとやってられない!って思うようになりました。良いバイクが通るのを見るたびに「これ乗りたい!」とか頭がバイクのことでいっぱいになって、やっぱり好きなんだなって。
――元々バイクはお好きだったんですか?
全然好きじゃなくて、仕事でスズキ二輪さんのタイアップをさせていただいて、バイクの中型免許も取らせてもらったんですけど、乗っているうちに「スポーツバイクかっこいい」って思って、色々調べるうちに好きになっちゃいました。だから、大型免許を取ってバイクや車を家に置けるようになったら迎え入れたいなって思っています。
――ちなみに何のバイクに乗りたいですか?
リッター(バイク)に乗りたくて、スズキだと「GSX-R1000R」とか、ヤマハの「YZF-R1」の2012、3年モデルの目が丸いのが良くて。なんでそれに乗りたいかというと、『リッチマン、プアウーマン』というドラマで、小栗旬さんが石原さとみさんを迎えに行くんですけどその時のバイクがめちゃくちゃかっこよくて、だからスポーツバイクに乗りたいです。
――最後に、ファンの方々へのメッセージをお願いします
今、幅広く色んなことをやらせてもらっているのも普段応援してくれている人たちがいるからなので、これからも色んな佐藤友祐を見てもらいたいですし、なかなか会えない時期が続いていますがSNSを含めて自分なりに頑張ろうと思っているので、ずっと見守ってほしいなと思います。ツアーも4月29日から始まりますので、そこで恩返しが出来れば良いなって思います。


写真:秋葉巧、ヘアメイク:小池裕輔、文:村松千晶