――デビューのきっかけは?
小さい頃に、アイドルになりたいなぁと思っていたんです。アイドルのコがジェットコースターにイヤイヤ乗っているのを観て、絶叫マシーンが大好きな私は『私だったら、絶対楽しく乗るのに!』と思って(笑)。それに、こういった楽しい場所に行けて、カワイイ洋服も着られて、おいしいものが食べられると思っていたので、いつかアイドルになりたいなぁと漠然と思っていました。それから何年かして、大竹しのぶさんのドラマや子供が舞台をやっているのをテレビで観た時に、役者になりたいと思ったんです。でも、北海道だったし、周りに芸能界に携わっているような人がいなかったので夢の世界だと思っていたんですが、オーディションを受けるようになってからいろいろなチャンスがあり、今の事務所(オフィス ニグンニイバ)でこのお仕事をさせて頂けるようになりました。
――小さな頃から芸能界に憧れていたんですね。
実際に芸能界を目指したきっかけは大竹しのぶさんのお芝居でした。そのドラマを瞬きを忘れるくらい集中して観て、こんな風に皆から認められる女優さんになってみたいと思って。
――芸能界以外にやってみたかった職業はありますか?
中学生になると進路相談がありますよね。その時は、自分の夢は人に言うと笑われると思い、「農協で働きます。」って言ってました(笑)。他の夢が思いつかなかったんです。

――それだけ思い入れが強かったということですよね。実際にこの世界に入られて、初めてのお仕事のことは憶えていらっしゃいますか?
お仕事というか・・・忘れられないことがありました(笑)。 上京したての初仕事の日、マネージャーさんと朝早く渋谷のハチ公前で待ち合わせだったんです。一人で待っていたら、正面から女の人が、私に向かって一直線に歩いてきたんですよ。まだ、東京に来て間もなかったので、道を聞かれても答えられないからヘッドホンを着けたまま下を向いていたんですけど、やっぱり声を掛けられて、「あなたいくつ?」って。それから、“どこから来たの?”“両親は此処にいることを知っているの?”といろいろ聞かれて、家出少女と間違えられたんです(笑)。丁度春休みの頃だったし、年齢的にも怪しいと思ったんでしょうね(笑)。
――(笑)!そんな印象的な初仕事の日から、今までに沢山のお仕事を経験されてきたと思いますが、“これはツライ!”と思ったことは?
始めに、“芸能界は大変なところで、甘い世界じゃない”というのは聞かされていたので、むしろ気迫の方が勝っていたところもあり、ツライと思ったことはあまりないんです。高校時代に、お仕事が立て込んで睡眠時間があまり取れなかった頃は、怒涛だなぁとは思いましたけど。
――でも、勉強と仕事の両立は大変ですよね。
若かったからか、そういった状況も楽しかったですよ。

――お仕事をしていて良かったと感じる瞬間は?
いろいろな方からファンレターを頂くんですが、“平田さんの何気ない笑顔に救われました”とか、インタビュー記事やテレビを観て、“自分も頑張ろうと思いました”というメッセージを頂くと、やっていて良かったと思います。私は自分の好きな仕事をしているだけで、逆に皆さんから元気をもらっている立場だと思っていたのに、私が発信している作品や言葉で元気になってくれる人がいるんだと思うと、やりがいもあるし嬉しいです。
――『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の悪役・メレ役でご登場されていたのが記憶に新しいですが、戦隊モノを経験して感じたことはありましたか?
現場では音声を撮らず全てアフレコで、映像もフィルムで撮るので、普通のドラマと作り方が全然違うんですよ。だから、とても新鮮で楽しかったです。
――子供に手を振られて、悪役としてどう答えたら良いのか困ったというエピソードを小耳に挟んだのですが(笑)。
普段はグラビアアイドルとして笑顔でいることが多いんですが、この役柄の時はあまり笑顔で対応してはいけないんじゃないかと思い、どうして良いのか迷いました(笑)。 子供から『メレちゃん、頑張って!』と言われたことがあり、私も「うん!頑張ってゲキレンジャーをやっつけるよ!」と答えたんですが・・・、子供を複雑な表情にさせてしまいました(笑)。でも、声援をもらえる分メレも愛されてるんだなぁって。